吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

ナンシー関の記憶スケッチアカデミー(2)/ナンシー関

ナンシー関の赤パソコン青パソコンとのカップリング本。
うろおぼえの動物やキャラクターを描くというよくある趣向なのであるが、媒体が「通販生活」という爺婆父さん母さんぼくわたしな雑誌であるため、様々な症例が寄せられることで定評がある。また、ナンシー関の一言コメントが冴えまくっていて、作品に絶妙なエグミを加味する。
第二回記憶スケッチ学会では、いとうせいこうみうらじゅん押切伸一が天狗について語っていた。ナンシーほどのキレはそこにはないが…。
赤パソ青パソも通販生活で連載されたもの。まったくパソコンに対して興味のなかったナンシー関がパソコンを購入し、インターネットでホームページ(ボン研究所)を持つところまでが克明に描かれている。
私はナンシー関のプライベートネタを見ると、ものすごくどぎまぎしてしまう。しかし、それがたまらんちんなので、ナンシー関さくらやナンシー関エロゲー、りんごマークにあこがれるナンシーなんていう組み合わせを見るだけで悶絶である。何故だ。変態なのか。
ホムペを公開してみてナンシーの心にも変化が見られる。

ネット上の個人のHPにそそがれる熱情を感じるにつけ、何の利益ももたらさないことに何故そんなに一生懸命になるのかが不思議であったが、それは撤回する。何だか知らないけれど、とにかく「見て欲しい」のである。(中略)
発信する情報の公共性がどうとか、求められているか否かなどは、とりあえず棚上げ。利益をもたらさないからこそ、本能のまま情熱を注ぐのである。

生まれたての気持ち。初期衝動の再確認をマイホムペで!