吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

バレンタインデーに

吉祥寺のパルコ前でストロベリーの板チョコを無造作にもりもり食べながら颯爽と歩く青年がいたのだが、今日はバレンタインデーだということがわかっていての所業なのかと、小一時間問い詰めたくもなった。板チョコであるから人からもらったとは思いがたいし、かといって買ったとも思いがたい。買ったなら歩きながら食べることにどんな意味があるのか。優越感なのか。それとも世のチョコムードを無意識で感じ取り「チョコレート食いたいなあー」とでも思ったのか。無意識でも自意識でもなんでもいいが、不透明な気持ちをひきづったままの私をどうしてくれるのか。それはもらったのか、買ったのか。知りたくもないことを気にしてしまったじゃないか!その時点で私の負けか?