吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

としまるさんオススメのインドカレー屋に行くために、部屋をでると、階段のところで宇波君(id:hibarimusic)に会う。さっき、ベルリンに着いたばかりとのこと。じゃあ、一緒にごはんでも食べようではないかと誘い、なんだかんだとあってご飯前にライブを観にいくことになった。アパートからてくてく5分くらいのところにあるレコード屋兼おしゃれ雑貨&洋服屋へ。店の一角で酒がふるまわられ、DJタイム。おしゃれな人たちがたくさん来ていた。突然、ハッピバースディーツーユーと合唱。なんだ?どうやらこの店の店員の誕生日のようだ。見知らぬ誰かを一緒に祝い、唄い、飲み、ライブをみて満喫した。
※※とDJ TAKESHIのライブはかなりいい加減な雰囲気で非常に好感が持てた。だらしないDJから演奏に移り、ラップトップとターンテーブルを使った演奏。誰かの子供はうるさそうに耳をふさいでいた。その子供のおもちゃを取り上げ、子供にドイツ語で数を教え出す宇波くん。地獄絵図。そこまでひどくはない。
会場をあとにし、近くのカレー屋へ。また、これがひどくおしゃれな店である。麻布十番か六本木あたりで秋元康の槍玉に挙げられそうなギョーカイなノリのお店。ベルリンではこのようなおされな店がスタンダード。どこもかしこもレベルの高いおしゃれさん。日本ではこういう店は往々にして、おしゃれなばかりで味気ない店が多いのだが、そこはベルリン。おしゃれがすっかり根付いている。おしゃれは最低ライン。あたりまえのようにおいしかった。さすが、地元・略してジモティー評判の店なだけある。東京でこのレベルのカレー屋なら五つ星である。その上、おしゃれ。いうことなしではないだろうか。ただ、ヨーロッパの店は毎日がキャンドルナイト。やたらとローソクじたての店が多いのが難点だ。ここも蝋燭じたてのお店なので、食べ物を見る楽しみが半減。とはいえ、それをカバーできるほどおいしかったけど。味はタイカレーとインドカレーの中間といった感じ。こっちの料理はスパイスが軟弱で、塩味ばかりで味に起伏がないものが多いのだがここのカレーはガツンとした辛さ。なかなか骨のあるやつだ。あなどれない。ナンは何だが、ライスがばかに美味しいジャスミンライス。海外のインド料理屋は決まってこのおいしいインド米なんだけど、日本のカレー屋は単なるインディカ米なことが多い。タイカレーならあれでいいのだけど、インドカレーの濃厚なやつとかはこの、少しもっちりした粘りのあるインド米が合う。しかし、この米、日本のカレー屋では食べたことがないのである。輸入されていないのだろうか…。残念だ。カレーは海外のほうが頭ひとつ抜けてうまい。日本のインドカレーなんて標準以下である。まあ、そこそこはおいしいんだけど、海外で食べるカレーの味に比べるとちょっと手ぬるい。もっと、本気を出すべきだ。いつまでも補欠に甘んじているバーイではない。
おなかもくちくなると途端に眠い。ただでさえ、キャンドルナイト。暗いとすぐに眠くなる。うつらうつらとうたたねしていると宇波くんもそろそろ帰りたいと言う。じゃあ、ということで二人でアパートに帰った。私が寝泊りしている部屋は2Fで彼は0F、即ち一階のトニーバックの部屋に泊まっている。数日限りのご近所づきあいがはじまった。英語が極めて難のある私は身近に頼りになる友達がいてくれて、助かった。今後も彼は私とほぼ同じ日程、同じ経路で行動を共にすることになっているので、大いに頼ろろう、他力本願寺。使えるものは使いたい。適材適所。合理主義な私はまたもや、英語力アップのチャンスを逃しているという話もあるが、気になどしていられません。
ほんとうはこの日、アンドレアが帰ってくることになっていたのだけど、荷物の事情でフランクフルトに足留めされてしまったとのこと。またもや一人、夜を明かす。本日は、ヒーターの調子もよろしくて、部屋は小春日和のあたたかさ。ぽかぽかすやすや。深い眠りについたのであった。