吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

最近の吉田さんの気になるあれこれ

 はっきし言って仕事が微妙に忙しい&月に1〜4本のライブでたまに原稿書いたりという俄かに忙しい1年であった。ってイキナリ1年を振り返ってみた。去年も忙しいと思ったが今年も負けずに忙しかった。そして、おととしも忙しかったが金にはまるでならないところが自分らしくI らしく。愛らしいとも言える。お金のことをこんなにも愛しているのにちっとも振り向いてくれないイケズなアノヒトなのであった。いや、正味の話、金よりもオモシロをとってきた人生である。コレクターになるよりは現場主義で通したいものだ。時代の風を感じたい。愛フィール・コーク。

 2005年といえば、ユリイカ☆ショックで一連のブログ作法やらサブカル牙城花見会、Mokラジオ、ニーツオルグラジオなどネットラジオに無理矢理出演、挙句、自分でもネットラジオをはじめ(まだ、2回。そろそろ3回目を収録したい)、カリドルのアルバムの反響、死蔵していた未発表録音集発売、友人の死、76年式、何故か空前の日本語ラップブーム、微音の憩いスポット・代々木オフサイト閉廊に変わって無料復縁方法カナエルでのライブが増え、カリドルワンマンなどをやらしてもらったり、洋服と音楽のコラボがわりかしあって、乙女系ギャルバンのイベントに出演増加、いつにも増して今年は一定の場所やジャンルにとらわれない活動をした。はじめましてと出会った人もべらぼうに多く、特にネット関係の人には洗いざらい会ってしまった気さえする。停滞するのを嫌い、積極的に外交を努め細かい事象になるべく気に止めないようにした。はてなはブックマークの出現で今まで速攻脊髄反射エントリーがすべてブクマに吸収され何故だか長文、日記サイトの様相に。2003年のはじめたころは個人ニュースサイトっぽかったから随分と変わってしまった。要はネットにない情報にこそオモシロイという実感が増したのとテキストで表現する限界、見知らぬ人とのコミュニケーションの難しさなどを思い知らされたことが要因であったように思う。また、ユリイカの原稿を書いたのはなんだかんだで自分にとってはショックであった。やはり、長文というのは縦書きで紙でないと読みにくい。わかりやすいキャッチーな言葉をどれだけ流出させるかを主眼に置いていたネット活動にどこか頭打ちな閉塞感を持った。経過をショートカットして、楽々お手軽に情報ゲットすることや、無責任な言葉を吐いたり、プロ意識のない甘えた仕事(お金貰ってるのに…)に腹立たしく思ったり、興味がないのに興味があるフリをしたりする知ったかぶった姿勢だけはすまいと改めて思った。間違えたい、失敗したい、後悔したいという思いは増し、すすんでバカになることでバカを誘発できるのではないかと夢想したりもした。
 言葉の上ではヒジョーにこっぱずかしい直球な言葉がむしろ欠けている気がして、羞恥の覚悟でその一歩の呼びかけの口火を切りたくなった。言い訳はまったく、したくはないが過ちを謝る勇気は常に持っていたいものだ。間違いを犯さない人にはあんまり興味がないのかもしれない。誰だって最初は初心者だ。経験値なしでレベル上の敵に戦いを挑むバカが好きだ。既知のものより未知のものだ。自分の矮小さを思い知り、価値観の多様性を尊ぶ方が精神衛生上良い。誰かを洗脳したいわけでもねじ伏せたいわけでもなかったが、「押し付けないことを押し付ける人」などと書かれ、押し付けないことを押し付けないには黙ってろってことじゃーん、つまんね。だったら押し付けないことくらいは押し付けておこうかしら? と思ったりもしたけれど、どうしてそんなに他人の言葉に影響されてしまうのか、相手の言ったことを理解できない/間違っていると思うのなら気に留める必要ないのにどうして気にしてしまうのだろう?その心理ってなんだろう? とむしろ好奇心が勝った。
 年々と増える好奇心ですべてのことがオッケーになったり許せなくなったりイロイロだ。考えなんて変わっていく。ルールなんて変わってく。秩序だって同じことの繰り返しになれば途端に世界は色褪せる。

 2005年はコミュニケーションスキル、モテ、非モテなど、コミュニケーションに関する言葉をネットではよく見かけたように思う。コミュニケーションスキルとか空気読めとかいう言葉は好きじゃない。その状況や状態をわかりやすく説明する方が万人にとって理解しやすい。相手がどういった状況、状態であるかを考慮し、誤読されにくく書く配慮なんかをエチケットペーパーをひくというモヒカン族用語などで表されたりしていましたね。ネットというのは不特定多数の人間が読むメディアである。という意識があるかないかで揉める/揉めないはきっぱりわかれたように思う。身内だけで内輪ウケでやっているところにズカズカと入って行って輪を乱し、空気を読めと強要するのであればもうちょっと目に付かない場所でやってよなんていう雰囲気があって、あれだけ憎んだmixiをはんなりとはじめる軽やかさ。そうなってくるとますます、ここに書く事がなくなる体たらく。道理で今年は更新が少なめでした。ちゃんちゃん。

 でも、おもしろかった。
 でも、最高におもしろかったけどね。

 来年のことを考える。毎回、もう二度と誰も誘ってくれないだろう、仕事の依頼はないだろうと何かが終わるたびに思う。何かが終わるたびに不安に思うので忙しいうちが花なのだと思う。忙しくないと不安になって窒息してしまうのかも知れない。

 とりあえず、来年はユリイカ以外からの原稿依頼が増えることを期待してます…。期待してるだけじゃダメなので、日々精進していく所存であります。まだまだ自分はまだまだだ。