吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

即興音楽inベルリン

http://d.hatena.ne.jp/otomojamjam/20061226

IMJの新しいのが出たそうで献本してください!っていうか買います。

ベルリンは私が外国で一番、好きな都市です。住んでもいいと思っちゃうほど。居心地いいんですよね。町のテンションとかデザインとか人の雰囲気とか全部キモチガイイんです。パキっと蛍光色でありつつガキッとしっくりくる感じで。んで、確かに即興音楽家のレベルもめちゃくちゃ高いです。同じように私が個人的にヤバイと思う都市はオーストラリアとNYとロンドンでしょうね。特にオーストラリアはすごいなあと思いました。こないだ行ったせいもありますが若い人がいるというのがものすごく心強かったし、やっているうちに変化を感じたのが印象的でした。あれだけ長い期間いたことはなかったせいもありますけど、新しい文化が生まれるためにはそれに触れる時間が必要なんだなあと思いました。

わかりやすく今、すごいなあと思うのはテクニックを捨てて敢えて意図を不明にしている人たちです。かつ、アグレッシブに合わせる即興でも寄り添う即興でもなく突き抜けられる強さと敢えてノラなかったりノッたりするセンスと無視する度量。90〜00年の即興シーンを抜けた音とそうじゃない違いが。

しかし、この即興というものもまた、型になってしまっていてそこを抜ける方法が案外、身体性みたいなものに帰結するのかも知れないなと思ってます。私はハズしていくことを好みますし、人と音を出す場合は新しい展開を作ることばかりに注視する傾向にあります。今までそこでやってこなかったハーモニーやシングに関してもわりと平気で加勢しつつも裏切るようなこともありです。とりとめがないのではないのです。そこにあるのは在るという必然だけで結構。単純を嫌い複雑を好みます。簡単に消費なんてされてやらない。理解なんてさせてやらないの至極の位置です。即興の誠実さと魅力はそこであり、その姿勢が私は好きです。