吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

ライブ終わったわー

というわけで明日、朝帰ります。冬はマイナス35度とかなるウィニペグでした。エンジニアが説明しないけどよく分かっていてくれて、トラブルも含めてよかったです。

ほんと、こういう音楽を好きな人と義理で好きだといってくれている人(それはそれでありがたいのだが…)はすぐ分かるので、無理して好きなフリをされると非常に傷つきます。そう考えるとまるで先入観のない場所で受け入れられるのは安心できますね。無理に何かを曲げてまで好かれたいと思ってやっている表現ではないので。興味ないなら興味ないときっぱりと言われたほうが楽。どのみち万人に受け入れられる表現ではないと分かっていてやっていることなので。

まあそれでも義理で来たり、ゲスト(無料)だから来たりしてくれた人もいる。それが悪いわけではない。まあ、一回とか二回なら分かるけど、それが続いて、ふだん、きちんとメロディがある、たとえばアニソンとかに代表されるみたいな分かりやすい音楽(快楽的な)しか興味ない人がこういう音楽にも興味ないくせにさも興味あるふりとかされるとバカにされているような気がするのは確かだ。私のライブしかみないですべてを分かった気になられてももな。それも客だといえば客だけど。そういう人ってまず、自分でCD買わなかったり、ライブも招待じゃないとこなかったりするのですぐバレます(笑)。実際、ゲストするしないとか、ゲストしてもらったから褒めなきゃ!とか無理する人はバレる。そういう人こそ、何か個人的な価値基準に置いて、公の判断として下すので困るわけですが。

いっそ、こなくていいと思うし。自分の価値観を変える、または、変わるかもしれないという謙虚さがなくて、いよーにプライドの高い損得で動くような人は無理だろうなあと思うわ。そういうのや権威、ブランドで良い悪い、価値があるなしで判断することに慣れている人が苦手なわけで。やっぱ、よく分からない。そういう人に対して「得だから」という判断で依存するような人間にはなりたくない。私はやっぱり、好きだから好きといいたいな。それ以外に信じるものはない。好きなものしか好きだといわない。そこに個人的、プライベートな損得はないです。好きじゃなきゃ、好きだなんていいません。好きという尊い価値がそんな簡単な思いにに回収されるのは嫌だ。好きだから好きなだけ。そういう価値基準で生きてるから、そういう基準で好きだを良きだという人はすぐわかる。

私もいろいろ好きだけど、やはりどう考えてもこういう分かりにくい音楽は分かりにくいからこそなりたっているわけだし、そこに無理に分かるみたいな顔をされたり、分かったふりをすることで音楽通を気取るアクセサリーに使われるのもあまりにも音楽に失礼だ。そういうのは分かるので無理しないで素直に良いか悪いか判断してもらいたい。それができるのは唯一、ごまかしも利かないのは、音楽しかないと思っている。

文章と音楽のファンがクロスフェードしすぎないのは健全。そりゃあ、クロスフェードしたら楽しいけど。そんなに自分と同じような価値観を持った人はこの世に居ないのだとあきらめるしかない。ならば、いっそ無視されたりしたほうが心は傷つかないものだ。

でも、やっぱ私が好きだという人はそれくらいは、分かれ!と思うけどね。それぞれの表現がそれぞれ好きなのではなく、個人的に私が作るものが好きだというくせに、音楽だけ、文章だけでしか判断せずすべて分かった気になって一部で判断するのは勝手だけど、それで、すべてを相対的に判断されても……と思うのだった。いや、そこで私が良い悪いを期待するほど自由ではないし、権限もないというのは分かっているけど。分かった上で期待はしてしまう。
そういうしょうもないことで傷つくわけですが。だって、これで食えてるわけでもないし、好きな人が無理なく好きでいてくれるから、そこだけが救いなのに。ここで無理して好きだといったり、何かのポーズで音楽を使われてもねえ。何かの価値があったり、個人的な繋がりがあるから好きだというフリをしてくれる人はいつもいるし、それを糾弾できる立場ではないのは分かっているけど、やっぱり何度も傷つく。ならば分からない範囲で好きだといってもらったほうがいい。

さすがに音楽に関しては15年以上やってるのでいろいろ思うな。とりあえず、最近のライブはやるたびに良いです。これにこない人は損してる。それで、分かったふりされて、表面上の賛同や見下し発言ならいらないや。キチガイの音楽だといわれ、そのキチガイを分からないから駄目とかいうよりは、知らない、分からないから分からないままに好きだといってくれたほうがいい。音に関してはそうして媚びずにやっているので。ただし、私に興味ある、好きだというなら一度くらいは観に来てほしいとも思うのはそれほど贅沢な希望ではないはず。それで分かってくれる人が、この世に一人くらいいてもいいし、一生このまま誰にも理解されないまま終わるのも私らしいのかも知れない。
そんなふうに煩悶とするのだけど。こういう悩みは打ち明けないほうが神秘的でいいらしいけど。私はそこまで賢くないので、思ったままに書くのであった。

好きなふりしてくれたあなたありがとう。でも、無理して好きでいてくれてもうれしくないから。あなたはあなたの好きを優先させて。それがあなたに一番、必要なことだから。