吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

 書きました〜!

AA 五十年後のアルバート・アイラー

AA 五十年後のアルバート・アイラー

  • 作者:細田成嗣
  • 発売日: 2021/01/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 AA 五十年後のアルバートアイラ
編者 細田成嗣
装丁・組版 田中芳秀(楕円社)
四六判並製:512頁
発行日:2021年1月下旬
本体価格:3,800円(+税)
ISBN:978-4-910065-04-5

ニューヨークのイースト・リヴァーで変死体が発見されてから半世紀——未だ謎に包まれた天才音楽家アルバートアイラーの魅力を解き明かす決定的な一冊が登場!

34歳で夭折したフリー・ジャズの伝説的存在、アルバートアイラー。ジャズ、ロック、ファンク、R&Bカリプソ、民謡、ノイズ、インプロ、現代音楽、または映画や文学に至るまで、ジャンルを飛び越えて多大な影響を与え続けるアイラーの全貌を、2020年代の視点から詳らかにする国内初の書籍が完成した。

総勢30名以上のミュージシャン/批評家/研究者らによる、緻密な音楽分析をはじめ、既存の評論やジャーナリズムの再検討、または社会、文化、政治、宗教にまで広がる問題を多角的に考察した“今読まれるべきテキスト”を収録。さらに初の邦訳となるアイラーのインタビューのほか、アイラーのディスク紹介、ポスト・アイラー・ミュージックのディスクガイド、アイラーの年譜、ディスコグラフィー謎多きESP盤に関するマニアックなウンチクまで、500頁以上にも及ぶ超濃密な内容!

「今アイラーについてあらためて考えることは、〝偉人〟をその偉大さにおいて再評価することではなく、むしろわたしたちがどうすればよりよく生きることができるのかといった、きわめて卑近な問題について考えることでもあるのだ」——序文より

「かつて『AA』なるインタビュー映画を世に出した。
そのタイトルは「間章(あいだ・あきら)」を意味した。
そこにしばしの躊躇がなかったわけではない。
「AA」といえば「アルバートアイラー」ではないか。
ダブルイニシャルの呪術の無闇な濫用への畏怖は、
それでもいま現れるこの書物とのさらなる「一にして多」を言祝ごう。」
——青山真治(映画監督)


執筆者一覧
imdkm/大谷能生大友良英/大西穣/菊地成孔工藤遥纐纈雅代/後藤雅洋/後藤護/齊藤聡/佐久間由梨/佐々木敦竹田賢一/長門洋平/柳樂光隆/奈良真理子/蓮見令麻/原雅明福島恵一/自由爵士音盤取調掛/不破大輔細田成嗣/松村正人村井康司/山﨑香穂/山田光/横井一江/吉田アミ/吉田野乃子/吉田隆一/吉本秀純/渡邊未帆

▼目次

●序文

Ⅰ アルバートアイラーの実像
アルバートアイラーは語る
——天国への直通ホットラインを持つテナーの神秘主義者 取材・文=ヴァレリー・ウィルマー 訳=工藤遥
——真実は行進中 取材・文=ナット・ヘントフ 訳=工藤遥
——リロイ・ジョーンズへの手紙 訳=工藤遥
——アルバートアイラーとの十二時間 取材・文=児山紀芳
アルバートアイラー 主要ディスク・ガイド 柳樂光隆 細田成嗣

Ⅱ コンテクストの整備/再考
▲鼎談 フリー・ジャズの再定義、あるいは個別の音楽に耳を傾けること 後藤雅洋 村井康司 柳樂光隆 取材・文=細田成嗣 註釈=山﨑香穂
●ユニバーサルなフォーク・ソング 竹田賢一
●星雲を象る幽霊たち——アルバートアイラーのフォーメーションとサイドマン 松村正人
●抽象性という寛容の継承——アメリカの現代社会と前衛音楽の行く先 蓮見令麻
英語圏アイラーはどのように語られてきたか——海外のジャズ評論を読む 大西穣
【コラム】アルバートアイラーを知るための基本文献

Ⅲ 音楽分析
▲対談 宇宙に行きかけた男、またはモダニズムとヒッピー文化を架橋する存在 菊地成孔 大谷能生 取材・文=細田成嗣 註釈=山﨑香穂
アルバートアイラーの音楽的ハイブリッド性について——〈Ghosts〉の様々な変奏に顕れるオーセンティシティ 原雅明
カリプソとしてアイラーを聴く——根源的なカリブ性を内包する〝特別な響き〟 吉本秀純
アルバートアイラーの「ホーム」とは何処なのか?——偽民謡としての〈ゴースツ〉 渡邊未帆
アルバートアイラーの技法——奏法分析:サックス奏者としての特徴について 吉田隆一
●サンプリング・ソースとしての《New Grass》 山田光
【コラム】シート・ミュージックとしてのアルバートアイラ

Ⅳ 受容と広がり
アルバートアイラーへのオマージュ——ヨーロッパからの回答 横井一江
▲インタビュー 《スピリチュアル・ユニティ》に胚胎するフリー・ミュージックの可能性 不破大輔 取材・文=細田成嗣 註釈=山﨑香穂
●むかしむかし『スイングジャーナルという雑誌でAAが注目を浴びていた——六〇年代日本のジャズ・ジャーナリズムにおけるアルバートアイラーの受容過程について 細田成嗣
▲インタビュー ジャズ喫茶「アイラー」の軌跡——爆音で流れるフリー・ジャズのサウンド 奈良真理子 取材・文=細田成嗣 註釈=山﨑香穂
アイラーとは普遍的な言語であり、体系をもたない方法論である——トリビュートを捧げるミュージシャンたち 齊藤聡
●ポスト・アイラー・ミュージック ディスク・ガイド 選・文=細田成嗣

Ⅴ 即興、ノイズ、映画、あるいは政治性
▲インタビュー 歌とノイズを行き来する、人類史のド真ん中をいく音楽 大友良英 取材・文=細田成嗣 註釈=山﨑香穂
●現代から再検証するアルバートアイラーの政治性と宗教性——ブラック・ライヴズ・マター期のジャズの先駆者として 佐久間由梨
●録音/記録された声とヴァナキュラーのキルト 福島恵一
アルバートアイラーによる映画音楽——『ニューヨーク・アイ・アンド・イヤー・コントロール』をめぐって 長門洋平
●制約からの自由、あるいは自由へと向けた制約——アルバートアイラーの即興性に関する覚書 細田成嗣

Ⅵ 想像力の展開
●破壊せよ、とアイラーは言った、と中上健次は書いた 佐々木敦
●少年は「じゆう」と叫び、沈みつづけた。 吉田アミ
▲対談 祈りとしての音楽、または個人の生を超えた意志の伝承 纐纈雅代 吉田野乃子 取材・文=細田成嗣 註釈=山﨑香穂
●ジャズとポスト・ドキュメンタリー的「ポップ」の体制——《ニュー・グラス》について imdkm
アイラー的霊性——宗教のアウトサイダー 後藤護
【コラム】ドキュメンタリー映画『マイ・ネーム・イズ・アルバートアイラー』について

Ⅶ クロニクル・アイラ
アルバートアイラー 年譜 一九三六—一九七〇 作成=細田成嗣
ALBERT AYLER DISCOGRAPHY 自由爵士音盤取調掛
——Index of Recording Dates
——第3巻の真実
——スピリッツ講話
——ベルズ報告

●後書
●索引 註釈=山﨑香穂
●執筆者プロフィール
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こちらも今年も書いてます!2つのマンガランキング書き続けてるのはけっこう珍しいのかも……。最近、マンガ関係の仕事をしてないのでしたいですね……。 

 1位 羽ばたき 鳩山郁子 原作 堀辰雄

羽ばたき Ein Marchen (ビームコミックス)

羽ばたき Ein Marchen (ビームコミックス)

  • 作者:鳩山 郁子
  • 発売日: 2020/07/10
  • メディア: コミック
 

 2位 プリンタニア・ニッポン 迷子

プリンタニア・ニッポン 1【電子限定特典付き】
 

 3位 ハカセの失敗 七野ワビせん

ハカセの失敗

ハカセの失敗

 

 4位 シャドーハウス ソウマトウ

シャドーハウス 6 (ヤングジャンプコミックス)

シャドーハウス 6 (ヤングジャンプコミックス)

 

5位 イン・ザ・ポケット 谷和野

 6位 高校生、もう一度 浦部はいむ

高校生を、もう一度

高校生を、もう一度

 

7位 チェーンソーマン 藤本タツキ

 

チェンソーマン コミック 1-10巻セット

チェンソーマン コミック 1-10巻セット

 

8位 大ダーク 林田球

 9位 そこに山があったとしも 桑田乃梨子

そこに山があったとしても

そこに山があったとしても

 

 10位 潮が舞子が舞い 阿部共実

 コメントは本誌を御覧ください〜!!!

 今年も書いてます!!!

 男編を選びましたー。

●1位 チェーンソーマン 藤本タツキ

表紙に合わせて1巻にしてますが最新刊は10巻です。まだ読んでない……。早く時間作って読まねば!

 

●2位 潮が舞い子が舞い 阿部共実

●3位 北北西に曇と往け 入江亜季

北北西に曇と往け 5巻 (HARTA COMIX)

北北西に曇と往け 5巻 (HARTA COMIX)

 

●4位 大ダーク 林田球

 
●5位 鬼滅の刃 吾峠呼世晴

 
【Another】 

羽ばたき Ein Marchen (ビームコミックス)

羽ばたき Ein Marchen (ビームコミックス)

  • 作者:鳩山 郁子
  • 発売日: 2020/07/10
  • メディア: コミック
 

 「羽ばたき」鳩山郁子 原作 堀辰雄


同時収録されている堀辰雄の短編小説が原作なのだが、完全に鳩山郁子作品になっている!動きのある絵、シンプルなストーリー。だからこそこの筆致のすさまじさに圧倒される。一コマ一コマ見惚れて手を止めてしまう。怪盗になった少年ジジとそれを追う探偵少年キキの物語。彼は落下したのではない。飛翔したのだ。

 

 

プリンタニア・ニッポン 1【電子限定特典付き】
 

「プリンタニア・ニッポン」迷子
生体プリンターのエラーで生まれたかわいいが正義のかなり不思議生物とのなごみの日常SF。その世界は成人男性しかいないガチガチのAI管理社会のディストピア。近い未来がこうなるのも悪くないと思わせる怖さがある。まだ1巻だが今後、この世界の暗部があきらかになっていくのだろうか。エラーによって進化するのだろうか。女性は出てくるのであろうか。気になる。

 

【Another】に鳩山先生を入れたのですが女編ということでボツに……。せっかくなのでアップしておきます!どれもおすすめ!

f:id:amiyoshida:20210202105920j:plain2021/02/02 TUE 19:00-24:00

「AA 五十年後のアルバート・アイラー出版記念番組

アルバート・アイラーとの五時間」

TALK松村正人、渡邊未帆、大西穣、imdkm、柳樂光隆、後藤護、佐々木敦菊地成孔大谷能生
LIVE:山田光、纐纈雅代、吉田アミ、吉田隆一、本藤美咲、本藤達朗、小幡颯人、阿部真武、林頼我、宮坂遼太郎、大友良英
企画/司会:細田成嗣

■19:00-20:00 TALK 1「ESP期アイラーの即興性またはエモーショナリティ」

出演:松村正人、渡邊未帆、大西穣

■20:00-20:30 LIVE 1「AAに捧げるソロ・インプロヴィゼーション

出演:山田光(as)
出演:纐纈雅代(as)

■20:30-21:30 TALK 2「Impulse!期アイラーのポップ性またはスピリチュアリティ

出演:柳樂光隆、imdkm、後藤護

■21:30-22:00 LIVE 2「AAに捧げるデュオ・インプロヴィゼーション

出演:吉田アミ(voice)、吉田隆一(bs)

■22:00-23:00 TALK 3「ジャズ /音楽/批評」

出演:佐々木敦菊地成孔大谷能生

■23:00-24:00 LIVE 3「AAに捧げるコレクティヴ&ソロ・インプロヴィゼーション

出演:本藤美咲(bs)、本藤達朗(tp)、小幡颯人(as)、阿部真武(el-b)、林頼我(ds)、宮坂遼太郎(perc
出演:大友良英(g)
企画/司会:細田成嗣

■「破壊せよ」とアイラーが言ったかどうかは寡聞にして知らないが、「地球上には喜びと平和が必須である」と語ったことなら知っている。「平和をもたらすためには、平和を知らなければならない」と口にしたことも_______「アルバート・アイラーとの五時間」

アヴァンギャルド・ジャズの寵児として60年代を駆け抜けた稀代の音楽家アルバート・アイラー。作家・三島由紀夫の割腹自殺と同日である1970年11月25日にNYのイースト・リヴァーで謎の水死体となって発見(享年34歳)されてからおよそ半世紀、その全貌を詳らかにする国内初の書籍『AA 五十年後のアルバート・アイラー』がカンパニー社から刊行された。
アイラーは従来のジャズに囚われることのないフリーで過激なサックス演奏を披露する一方、世に言う「フリー・ジャズ」の一言ではとても片付けられないような、原初的な歓びと優しさそして歌心に溢れ、コンポジションやアンサンブルにもこだわった独自の音楽を生み出した。この日のトークではその足跡を前期=ESP期と後期=Impulse!期に分けて迫るとともに、ジャンルやカテゴリーを超えたアクチュアリティを「ジャズ /音楽/批評」の三題噺から掘り下げる。さらにアルバート・アイラー=AAに捧げたこの日限りのソロ/デュオ/コレクティヴ・インプロヴィゼーションのライヴ・パフォーマンスも実施。遍在する幽霊と化したアルバート・アイラーの精神とともに過ごす5時間、ぜひご堪能ください!


www.dommune.com

companysha.com

AA 五十年後のアルバート・アイラー | 細田成嗣 |本 | 通販 | Amazon

www.ayler.co.uk

 

【3/28・3/29】【音を探る 第1回 】 〜存在しない音「結合音」とは? 音の不思議ワークショップ〜

【3/28・3/29】【音を探る 第1回 】 〜存在しない音「結合音」とは? 音の不思議ワークショップ〜

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【3/28・3/29】【音を探る 第1回 】 〜存在しない音「結合音」とは? 音の不思議ワークショップ〜

 

自然現象に基づいたインスタレーション、パフォーマンス、執筆などで活躍中の佐藤実 -m/sを中心にサウンドアーティストのASUNAと司会の吉田アミの3人による音を探るシリーズのワークショップです。

第1回目の今回は、美学校のスタジオで作品を皆様と一緒に聞いたり、色々な周波数の組み合わせを生で体験したりしながら座学と実習の両面から「結合音」に迫ります。



自然現象に基づいたインスタレーション、パフォーマンス、執筆などで活躍中の佐藤実 -m/sを中心にサウンドアーティストのASUNAと司会の吉田アミの3人による音を探るシリーズのワークショップです。

https://bigakko.jp/opn_lctr/2020/ketugouon

 

第1回目の今回は、美学校のスタジオで作品を皆様と一緒に聞いたり、色々な周波数の組み合わせを生で体験したりしながら座学と実習の両面から「結合音」に迫ります。

 

 

講座概要

人の耳というのはとても分解能が良く、2つの違う音が同時に鳴っていても、通常はそれぞれ別々の音が鳴っているものとして聞き分けられるものです。でも、たまに音が混ざり合って違う音が聞こえてしまう場合があります。その代表的なものは、純粋な2つの音が同時に鳴った時に、元の音にはなかった第3の音が生じるというものでしょう。18世紀バロック時代の作曲家ジョゼッペ・タルティーニが発見したのでタルティーニ・トーンとも呼ばれるその音、それが初めて認知された結合音です。

 

2つの周波数がある特殊な差だけ離れると、それが第3の音、結合音となって聞こえてきます。それは時に単なる差の周波数だけではなく倍音の差として現れる場合もあります。 この差音は、音が空気中を進行する振動つまり波動として2つの波が重なり合った際に生じる、実際に「存在」する物理的な現象です。つまり空気中で音が重なり合った時に生じる波のことなのです。しかし、同時にこの第3の音は心理的な音だとも言われています。ヘッドフォンで左右別々の周波数を聞いた時にも人は差音を認識するからです。つまり物理的には差音は生じていない状態にもかかわらず、人は差音を感じるのです。更に、ある高い周波数になってくると、耳の中で鳴り響いたように別の音が聞こえてくるとも言われています。これらの現象は物理的な存在ではなく耳の構造や知覚による個人差があり、心理的な音、幻の音とも言われています。

 

このワークショップでは2つの周波数の差がどのくらい離れるとどのように聞こえるのか、どのような周波数帯域で生じやすいのか、などをじっさいに比較しながら体験してみます。単なる差の音から新たな周波数の音まで、人それぞれの音が聞こえてくるかもしれません。

 

◆結合音とは!?

結合音の基本となる原理は、2つの音の周波数の差が3つ目の音の周波数として生じる、というものです。19世紀にヘルマン・フォン・ヘルムホルツによって確認された物理現象で、差音とも言われています。2つの周波数が非常に近く差が僅か数ヘルツの場合、その差音はうなり(ビート)となって聞こえてきます。では数十ヘルツではどうでしょう?更に差が離れているとどう聞こえるのか?今回のワークショップで聞いてみることにしましょう。

 

内容

1日目

・差音と結合音の、いま知られているところの原理についての簡単な解説。

・差音や結合音を実際の作曲作品に取り入れた現代の音楽の紹介

Horatiu Radulescu(ホラシウ・ラドゥレスク)

Das Andere Alvin Lucier(アルヴィン・ルシエ)

Bird and Person Dyning Maryanne Amacher(マリアンヌ・アマシェール)の作品

 

2日目

・じっさいに色々な周波数の2つの正弦波の組み合わせを聞いて、どんな周波数が聞こえてくるのか?

聞く位置や音量の違い、そして聞こえ方による個人差はどの程度あるのか?などを実験しながら体験。

・結合音を主題に作曲したパフォーマンス作品の実演。この作品は、特殊な音域と成分を操る吉田アミのヴォイスに合わせて、数値による固定した周波数の範囲の中で別の正弦波の動きを作曲をした、吉田アミ、ASUNA、佐藤実による2019年12月に作曲した新作になります。

 

詳細

講師:佐藤実 -m/s、ASUNA  司会:吉田アミ

定 員:12名程度

日 程:2020年3月28日・29日(全2回)

時 間:14:30~17:30

参加費:両日・・・5,000円(2日分の料金になります)                 

    各日・・・3,000円  ※定員に達した場合は両日希望の方を優先させて頂きます。

会 場:美学校スタジオ 東京都千代田区西神田2-4-6宮川ビル1階(袋小路奥)

申込み:ページ下部の申込みフォームよりお申込みください。

https://bigakko.jp/opn_lctr/2020/ketugouon

 

 

講師プロフィール

佐藤実 -m/s

自然記述と芸術表現の関係に関心を持ち、音・光・磁気・腐食・熱と言った自然現象に基づいたインスタレーション、パフォーマンス、執筆などの制作活動を1980年代末より行っている。同時に音楽活動としてソロやSASW名義による制作、ASUNAとの共作、吉田アミのための作曲など幾つかの共同制作がある。 また学芸員として1991年-2013年まで公立美術館に勤務し、アートイベント・美術展などの企画、映像メディアのアーカイブ及びデジタルアーカイブ設計に取り組む。 近年はアメリカの作曲家アルヴィン・ルシエ氏の作品に関する研究を行っている。1991-2003年まで川崎市市民ミュージアムにて企画していたシリーズ講座”sonic percpetion”は、日本におけるサウンドアートの研究的な企画として最も古いものの一つにあげられるであろう。2003年にルシエ氏を招聘して以来17年ぶりにあたる今年、その意図を引き継いだ新たな企画のシリーズとしてこのワークショップを考えている。www.ms-wrk.com

 

ASUNA(アスナ

語源から省みる事物の再考察を主題として90年代末より作品を制作。代表作に「organ」の語源からその原義である「機関・器官」としてオルガンを省みた『Each Organ』(2002)、本の語源としてのブナの木を元に情報の記録・運搬について扱った作品『Epidermis of Beech』(2012)などがある。近年は、干渉音の複雑な分布とモアレ共鳴に着目した作品『100 Keyboards』(2007)で、『メルボルン国際芸術祭』(2018)、『シンガポール国際芸術祭』(2019)、『ベルファスト国際芸術祭』(2019) など、海外のアートフェスティバルから多数の招待を受け展示/パフォーマンスを行う。並行した音楽制作では、10代の頃から東京の実験音楽/即興/音響シーンに関わり、様々なアコースティック楽器やコンピュータによる作曲作品から即興演奏を行いつつ、無数のオモチャ楽器と電子音楽によるパフォーマンス『100 Toys』(2007)を中心に、多岐に渡りつつも一貫した作品制作を行う。これまで海外20カ国以上で演奏/展示、CDやレコードなどをリリース。また、美術家の佐藤実-m/sと長年に渡り共同制作も行っており、自身のレーベル「aotoao」からは佐藤実-m//sと吉田アミによるコラボレーション作品『Composition for Voice Performer』もリリースしている。https://sites.google.com/site/aotoao3inch/

 


音を探る 第一回:存在しない音「結合音」とは? 音の不思議ワークショップ

 

ミニスキュル・シングス(立川貴一 + 吉田アミ)と大谷能生 『サマースプリング』愛知県芸術劇場版

サウンドパフォーマンス・プラットフォーム2020

「コンサート」ではこぼれ落ちてしまうような多様な音の作品や、台詞・映像・身体表現を伴う作品など、ひとくくりにはできない新たな音のパフォーマンスを一挙に紹介する場、「サウンドパフォーマンス・プラットフォーム」。ゲストアーティストの2組に加えて、公募から選ばれたアーティスト3組が登場します。今回のテーマは、「音が描く時間」。はじまりから終わりに向かう時間を、観客にどのように体験させるのか。テクニカルな斬新さだけを披露するのではない、通常の演奏では体験できない、多様な音が描く時間に着目したパフォーマンスが集まりました。このプラットフォームでの出会い、衝撃が、 新しいアウトプットへとつながることを期待しています。

 

https://www-stage.aac.pref.aichi.jp/event/detail/000178.html#000178

f:id:amiyoshida:20191222122043p:plainプロフィール

公演日時 2020年2月23日(日) 14:00開演
会 場 愛知県芸術劇場 小ホール
出演者

<ゲストアーティスト>

正直

『養生テープを「再生」する』

モーターや養生テープ、磁気テープを使い、テープを”巻き取る”、 ”巻き戻す”などの行為を通じて、多様な音を生じさせるパフォーマンスを行う。
shojiki.jpg

ミニスキュル・シングス(立川貴一 + 吉田アミ)と大谷能生

『サマースプリング』愛知県芸術劇場

2007年に出版された、即興演奏家吉田アミの自伝的小説『サマースプリング』(太田出版)を、作者自身が2019年4月に舞台化。平成元年、中学一年生の吉田が体験した「地獄」に対して、2019年現在からその場に相応しい光と音、嘘のない言葉と身体を探った話題作。今回は、その演劇からエッセンスを取り出し、サウンドパフォーマンスにフィーチャーした愛知県芸術劇場版を上演。

出演・演出・照明・音響:立川貴一、吉田アミ
出演・音楽・演奏:大谷能生
yoshidaami.jpg(C)前澤秀登

<公募アーティスト>

みあいっこ

『布団』

音楽のドローイングをきっかけに集まった東京藝術大学在学の3人組。昼夜逆転、遅寝遅起きなど現代の若者には当たり前になっている日常の、人間が生きている中で自然に作り出してしまう「リズム」を表現するパフォーマンス。

日々《変容の対象》アンサンブル

『日々《変容の対象》8月』

前田真二郎による映像作品『日々“hibi”AUG』と、福島諭と濱地潤一が共同作曲した《変容の対象》のコラボレーションであり、ピアノとサクソフォンとリアルタイム映像送出のアンサンブル作品。2009年から19年までの11年間に渡る「8月の日々」。
ピアノ:山内敦子、サクソフォン:木村佳、映像送出:森田了(企画:IAMAS タイムベースドメディア・プロジェクト)

CORONA

『自然―無限』

インドネシア伝統芸能ワヤンの使い手ANANTO WICAKSONO、液体を化学反応させるパフォーマーeyekotanabe、音響の山本雅史によるグループ。物語を展開する伝統的なワヤンの影絵、リアルタイムで合成した液体の映像、そして音が、それぞれ個別の時間軸で描く一つのストーリー。

募集期間:2019年8月1日(木)~10月1日(火) ※募集は終了しました。
出演者募集ページはこちら

チケット料金

<当日券のみ>
一般 2,500円 U251,000円

高校生以下無料(要予約)

 申込先:event@aaf.or.jp TEL 052-971-5609(10:00-18:00)

※ U25は公演日に25歳以下対象(要証明書)
※ やむを得ない事情により内容、出演者が変更になる場合があります。

主 催 愛知県芸術劇場
助 成  文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)| 独立行政法人日本芸術文化振興会

吉田アミ2ndアルバム「虎鶫」再発!

http://www.japanimprov.com/imjlabel/504/index-j.html

f:id:amiyoshida:20200221172354j:plain

『虎鶫』吉田アミ
  • 2003年1~3月録音(録音:吉田アミ
  • マスタリング:中村としまる
  • プロデュース:吉田アミ
  • 厚紙見開きジャケット使用
  • 全99曲(収録時間67分58秒)
  • 吉田アミ:ヴォイス、コンピュータ

とても生の声とは思えない、まるで微細なデジタル・ノイズのような発声により、多彩なニュアンスに満ちたサウンドを構成する驚異のハウリング・ヴォイス・パフォーマー吉田アミ待望のソロ・アルバムが遂に登場。

ここ数年、大友良英 (guitar, turntable) のプロジェクトへの参加や、Sachiko M (sinewaves) とのデュオ「Cosmos」、ユタカワサキ (analog sythesizer) とのデュオ「Astro Twin」などの活動を通して、吉田のヴォイス・パフォーマンスは国内外の即興音楽シーンで注目の的となっている。97年に彼女名義のアルバム『Spiritual Voice』をリリースするが、これはプロデュースを担当した tamaru (bass guitar, effects) とのコラボレーション作品であり、実質上、本作が最初のソロ・アルバム。2003年6月には、吉田の Sachiko M、ユタカワサキとのデュオ演奏を収めたダブル・アルバム『Astro Twin/Cosmos』(2002年リリース) が、オーストリアリンツで毎年おこなわれるデジタル・アート最大のフェスティヴァル「アルス・エレクトロニカ (Ars Electronica)」デジタル・ミュージック部門の大賞を受賞。

本アルバムは、2003年1~3月に吉田自身によって録音された全99曲 (収録時間67分58秒) を収録。世界が驚嘆する吉田の持ち味のすべてを詰め込み、「自分が出せる音を素材別に整理した図鑑のようなもの」となっている。