吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

緑の黒髪/望月花梨


表題の「緑の黒髪」は淡い恋になる以前のあぶくみたいな話。ぎこちない不器用なやりとりはたまらないものがあります。
連れ子同士の恋ということでは、同じテーマでも岩館真理子の「子供はなんでも知っている」とは大違い。あっちはカミングアウトしまくりだからね。。。この二人にあのマンガを貸してさしあげたい!ってそれでは面白くないですが。でも、実際、こうゆうシュチュエーションだったらきっと、こんな気持になるのかもですね。禁断の恋愛ではなく、お互いを大切にしてるから手を出せない、まんじりともしない関係というのはたまらなく萌える。イイ!

もう一編の「シャボン」では完璧だと思っていたお姉さんが実はそうでもなかった・・・て書くとそれまでですが、肩の力を抜くことをやんわりふんわり教えてくれるよい話です。ほかのやつも読んでみようと思いました。

しっかし、花とゆめから出ているマンガとは思えない。私が描く花とゆめマンガっていうのはどれもこれも女の子一人に美形男子大勢の逆ハーレム。少女の夢をいっぱいに詰め込んだアンジェリーク方式が取られている(フルバしかり、カレカノしかり、輝夜姫しかり・・・)わけではない。おとぎ話ばかりのあの雑誌の中でこのマンガを読んだら、すごく心に残るだろうなーと思うのであった。