吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

呪いウィルス

生牡蠣を食べたあと、約48時間後に発症。その後、インタビューなどがあるため移動しているうちにみるみる悪化。同時に突然、外反母趾になり足が腫れる。サポーターなどでカバーするがまったくきかない。靴が履けなくなってしまい、仕方なく帰りに100円ショップでサンダルを買う。右足だけサンダル。首から背中、腰にかけてバキバキに痛む。悪寒。ただただ寒い。意識が軽く飛ぶ中、朦朧としつつ電車に乗る。電車を待っている間はかまわずその場にうずくまる。何度か駅員を呼んで助けを乞おうかと思うが留まる。駅からタクシーに乗って家へ戻る。明らかに寒い。暖房を全開にして布団と毛布をありったっけかける。体温を計る。38度5分。うわーと思いつつ、悪寒で歯がガタガタ。震える。夜中に目が覚め、トイレで吐く。39度。右足の親指の付け根も痛い。汗がダラダラ出て何度もTシャツを取り替える。
朝、少し熱が下がるが37〜8度くらいをいったりきたり。インフルエンザだと思っているのでとにかく水分をとる。病院へ行く考えと気力が起きない。寝る。ただ、眠る。23時、昨日とまったく同じ時間に同様の悪寒。悪霊につかれたようになって布団の中で七転八倒。エクソシストってこんな話じゃなかっただろうかと頭の片隅で少し思いながら。ばったばったとのたうちまわると背中が緊張して首がギチギチ。突然の吐き気。ゴミ箱いっぱい吐しゃ物をぶちまける。みるみる体温は上がっていき、39度8分。おお、あとちょっとで大台突破だ!記録更新か!?多分、私の体の中で何かのウィルスを殺そうと戦っている。その戦いの火蓋が切って落とされるのがだいたいこの時間なんだろう。停戦、開戦、戦闘放棄。はやく決着をつけないとこの地は草も生えぬ不毛な地帯になってしまう。うんざりする。人の体の中でドンパチやるなと思う。冷静に腹の痛みを感じる。ちょうど臍のしたあたりの内蔵が痛い。そこになんだかどす黒いチクチクした塊があって、そこで私をチクチクさせる。チクチクさせて苦しめる。これをちょっとずつ毎晩、吐き出す。ちょっとずつ吐き出すと少しだけ楽になる。それでもまだこのチクチクした塊は今日も残っていて23時の開戦と共に暴れ出すかも知れないと思うと、やっぱりすごく怖い。