吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

トールモー・ハウゲンの話2

http://d.hatena.ne.jp/amiyoshida/20051129/1133260853

の続き。

 好きなものの話をしているのは楽しいものだ。訊いているのも楽しい。何をどれだけくだらないほど情熱的に熱中しているか/してしまったか。常人には想像つかないほど気が狂ってしまう様子は見ていて微笑ましい。興味ない、ほんとうに嫌いでないなら不特定多数が読むとこで書く必要ないと思うんだけどどうなんじゃろう。じゃろってなんじゃろーと思ったりしつつ、好きなトールモー・ハウゲンの話を続ける。

http://www.hico.jp/ronnbunn/uemura/uemura21.htm
この子にはあなたが必要なの。一緒に楽しくやりましょう、私たちそのくらいの値打ちはあるわ

 「夏には―きっと」だが、この本は図書館で借りた後、偶然、古本屋で見つけて購入。しばらく、所持していたのだけど、いつのまにか何処かに行ってしまった。誰かに貸してしまったらしい。私は気に入った本やマンガをすぐに人にすすめる傾向があるのでこうやって貴重な本を見失ってしまう。でも、まあ、いいやとも思っている。本当に自分に必要ならきっと戻ってくるような気がする。所有欲はあまりないのだ。それよりも偶然がいい。偶然出会うことを期待してる。

 このお話も何処にも居場所のない主人公が自分の居場所を約束される話である。考えてみるとトールモー・ハウゲンの話は一貫して、自分の居場所を再確認する、自己の再発見の話ばかりだなあと気がつく。こんな時代にぴったりだ。こんな時代ってどんな時代?

【参考】
本の宝箱3