吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

あたまがPANK〜静と動

5/24(水)

チケット前売り:2000円{ドリンク代別}

当日:2500円{ドリンク代別}

Live:Cosmosdythm:{高岡大祐、大島輝之、沼直也}
ノイズ合唱団

枡本航太

Dj:ぷりぷり{PANK−VOICE}

Vj:onnacodomo


@六本木SuperDeluxe

出演してきました。音楽日記をがんばってなるべく書きみなさまに文化を啓蒙していきたいところです。こんなの書くやつは自分くらいしかいねえ。というわけで無駄にオリジナリティを追求していきたいものです。

今回のイベントはマカロニレコードの遠藤くん系のキチガイイベントでその整合性ののなさには度肝を抜かれました。ちゃんとオーガナイズしているところも良かった。このメンツのイベントというのはわりとありそうでなさそう。私はあり得ない組み合わせのイベントを意識的にしていこうとしている企画がオモシロイと感じるので良かったです。思わず主催のDJぷりぷりさんに「ひっどいイベントだねー!」と最上級のホメ言葉を投げかけました。ご本人はニコニコとすべてのバンドで踊っていて上機嫌だったところも好感が持てました。ヤングが頑張っている!と無条件で応援したくなるのが30代の良いところです。自分で自分を誉めました。
少し話をしましたが、彼はオーガナイズだけしているというタイプの人で(DJはやるけど)自分では音楽をやらないそうです。こういうタイプの人って実は少ない。育てていきたい逸材です。何故、少ないかというとなんとなくアーティストやミュージシャンよりオーガナイザーが軽視されているからだと思う。オーガナイザーってほんとうは重要。海外だとだいたい、大きいイベントとかなんとかでもオーガナイザーがけっこういるのに。日本では大体、ミュージシャンが兼業の場合が多い。それもいい効果をもたらすこともあるが、意外性や細かなケアの面を考えるとどっしりとオーガナイズしてくれる方が実は楽だったりする。イベントってのは全体の流れとかをDJのようにデザインすることがオモシロイところだったりするから、そういうを意識して、流れを魅せる工夫があっていい。キモチガイイイベントというのはこのバンドが来てこのバンドでこのバンドが出ちゃうオモシロさと発見があるときだ。
同じような色合いのバンドばかりしゅっとまとまるならスーパーデラックスよりはもうちょっと小さいけどちゃんと音を聴く姿勢が保てる場所がいい。ここは決まった席もないし、毎回、ステージをデザインできる場所。客もめいめいにごはんたべたり好き勝手に観れるのがいいところ。歩き回ったりしながら楽しめるのだ。そういうのってあんまないよな。

んで、非常に好条件で出演させていただきました。スーデラはスタッフもすごく感じが良いし、私はここのトチ狂った内装が大好きなのでライブをやると機嫌がいいです。毎回、行くたびにちょっとずつ内装が違ってるのでそれを見るのも楽しい。カメラ持ってこなかったのが残念です。

Cosmos
最後にやったのがこないだのオーストリア。場所が教会だったため、音のキレがイマイチ。シャープさという点ではスーパーデラックスのほうがスタイリッシュで良かった。Cosmosやるのははじめてだったけど、やりやすかったです。削ぎ落として洗練してされていく音。終わった直後に、枡本航太くんに「美しかったです!」と驚嘆してもらいうれしかったです。

枡本航太
んで、その枡本くんだが見た目から想像するスカムな予感を裏切ったかなりのテクニシャンぶりであった。はじめ、SP-505(私も使ってるよ!)とギターと怒号だけから、おもしろMCを挟みつつ、チューニングばかりしていた印象から後半一転してヒューマンビートボックスに合わせてギターをやりだした時からがらっとなって場の感じも「!!!」となった瞬間にテンション上がったわー。それまでマジとも取れない寒い感じの言葉がマジだおおマジだ。さっき鼻で笑ったことの意味が変わっていく。んで、ふつうに朗々と歌い上げ、ピアノの弾き語り、最後はかなり途中だというがふつうに名曲の予感な「ソーダ水」(なんかもう、センスがTsukinowaみたいである)を裏声とがなりが交差する独特の歌唱法で歌い上げた。大いなるテレと大いなる自信みたいなのが交互に現れる感じ。
なんというか自己の中で矛盾する二つの性質が拮抗しているようである。生まれたいと破壊したいが同居してる。そしてそれに対して真摯に向き合っている姿勢が良かった。とホメ倒すのは彼が開口一番に「吉田アミさんを尊敬しています!」ということを言ったせいだろう。
尊敬て!私もオマエをリスペクトしとくよ!

そのあと、楽屋でものすごくまっとうな話を延々としてたらだいたい、ノイズ合唱団が終わってしまいました…。すみません。

ノイズ合唱団って3度ほど観てますがやっぱり苦手かも知れない。これは個人的な意見なので好きな人にはごめんなさいですが、私は自分が声をやっているせいもあってちょっと見方が他と違うようだということを前提にお話しします。
同じようなやつだと足立智美さんのロイヤル合唱団を連想するのだけど、あっちはアカデミックなかたちでコンセプトがわりかし明確であったのだが、こちらはノイズというコンセプトでの奏法。だからなんでもありで毎回違うパフォーマンスを楽しませてくれる。今回はたくさんの男女混合メンバーがそれぞれ会場中を縦横無尽に声を出すという方法でした。それぞれが一番、でかい目立つ奏法を駆使して私が私が!という感じで前につんのめってくる感じです。それがちょっと下品に見えてしまう。これが好きなら良いと感じるのだろうが、私はあんまり好きじゃないらしい。怖さを感じてしまうのであった。そうだ、この感情は恐れだな。そういうのを表現してるのかも知れない。うまく説明できなくて申し訳けないですが一度、観てみるといいと思います。誰かうまく言語化してください。

んで、最後はdythmですが、ドラムの沼直也さんが病欠。急遽、代わりに植村昌弘さんがピンチヒッターでした。前にカリドルで出たとき元・渋さ知らズの高岡さんがイトケンさんらとやっていたジャムセッションも良かったのですが、こっちはわりかし硬派な感じで漢っぽい。つーか、それは見た目のせい? いつみても高岡さんのガタイの良さに目が釘付けになってしまうところがいい。エフェクト使ってないんだそうだ。ああいうロボットヴォイスっぽいのが出ちゃうのか。すげえなあ。

合間合間にぷりぷりくん(本当にこの名前でいいのだろうか…)のDJがなかなか冴えてて、前後のバンドに合わせた曲をプレイ。Cosmosのあとにかけてた音の立ったグリッジノイズはやっぱり池田亮司さんの曲だった。なんかと混ぜていたがそれがはんなのかはわかりませんでした。桝本くんのあとは岩崎宏美とかモロ80年代歌謡曲アイドルでなんか絶妙だった。

そんでDJタイムにはDJ子供くん(本当にこの名前でいいのだろうか…)と女子のユニットでリアルタイムVJがきらきらとしてた。ビデオで金平糖やスパンコールや水を使って映し、万華鏡のような効果を出す独特な手法。きれいやったでー。