吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

そういえば

 先週、編集者の人と呑んでて「空気なんか読まなくてもいいよ!」と二人でキレたことを思い出した。同調圧力が人々からオモシロさを摘むのだ。その日、天才的な空気読み師に会ったあとだったので特にそう思った。空気読み師て!
 いやね、みんなね、空気読みレベルの頂点いってる人ってのはほとんど超能力者の部類に入ります。中途半端な「私って空気読めるの」アピールが一番ウザイ。相手の気持ちを訊く姿勢がなくってここぞと自分アピールされたり、「あなたってこういう人でしょ!」と断言されると怖いよネ。何を知って私をそう仮定するのかと思っちゃうので、絶対簡単に私のことを理解させてヤラネーゾと闘志を燃やすよネ。要約、消費のできにくい人間を目指すのです。性格が悪いからな。がっはっは。

 とかいう自分はインタビュアー体質が秀でているので、時々、「超能力者か!?」と恐れられます。相手の行動パターンが見える時があるんですよね。怖いでしょう。私と似た体質の友達も「相手の気持ちがわかりすぎてツライ…」と言ってましたがその域を出るとあえて無視するようになったりしますよね。なるべく対象の相手が不愉快にならないようにかつ、自分の好きな話の流れに行くようになるんですな。で、空気読める私アピール体質の人って実はものすごく常識的な場合が多く、もう、常に一手二手先がまるわかりになるからつまんなかったりするんですよ。で、おうおうにしてそういう人は自分の想像以上のことが起きると臨機応変に対処できなかったりする傾向が。って、別にこれ思いっきり企画会議で養ったスキルなんですけど。あと、トークショー。やっぱね、しゃべると頭回りますネ。そして、つねにチキンレースだから一言一句がナイフのように鋭角になるよね。切り開く瞬間が見たいわけだし。

 人間関係をデザインするのがうまい人がいる一方で、もう、全然、ダメな人もいるわけですよ。いわゆる空気読めない人なんだけど、人前でわざわざ、「あんた空気読めてない」って指摘する人ってのは、空気を読むことであなた以外の誰かに空気を読める自分をアピールしているだけだったりしませんか? そんなの気にしなくていいよ!あからさまに赤ちゃん言葉になったり「まったくもう」ってなる人がいますがそういうプレイやキャラを演じるのが好きでない限り、バカにされたように思ったり劣等感を持つんじゃないかと思う。けど、気にしなくてイイッスよ!空気なんてよまなくてもいいよ!天才だったら読めますから!読む気があれば!その人はぜんぜん真の意味での空気読み師じゃないだけなので、ネガティブに思わなくてもいい。むしろ、空気なんか読まなくても生きやすい関係が保てる仲を築くほうがいいです。

 なので、空気読めない〜と言われたら「空気なんて読むもんじゃナイッスよ!空気は吸うもんでしょ!?」とすっげーベタなボケでもかましてみたり「そういうのを同調圧力って言うんですよ★」とウィンクの一つでもして、その場をやりすごすといいと思います。つまんないけど、主張したほうがその後、やりやすい。まあ、ここでもし、自分がその現場にいたら「むしろ、空気なんて読むな!代わりに私が読んでやる!」と脊髄反射で叫びます。ってそれはそれでそうとうウザイがな!!!!!!!!!

 経験的にも空気読めない人間の方がオモシロイ人は多いです。会社とか学校とか集団生活では何かとめんどくさいと思いますがパターン化しておくと楽だと思うよ。って、そうやって自分はやりすごせるようになったんだろうなーとか思ったり。今じゃ信じられんが、人と全然コミュニケーションできなかったもんなー!学生時代とか。習うよりも慣れろってやつですな。