吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

追悼 赤塚不二夫 (KAWADE夢ムック 文藝別冊) に「バカにみえるためになるには」を寄稿しました


追悼 赤塚不二夫 (KAWADE夢ムック 文藝別冊) に「バカにみえるためになるには」を寄稿しました

私たちを自由にしてくれた赤塚不二夫先生に最大級の尊敬と感謝の念を込めて。赤塚批評やエッセイなどはかなりあるので、ちょっと趣向を変えて書きました。赤塚不二夫入門編としても最適な一冊。タモリの弔辞で気になった人はぜひ手にとってみてください。値段も手頃だしね。

内容:ギャグ漫画界の帝王=赤塚不二夫を大特集。初のギャグ漫画、単行本未収録作品多数収録、アニメ・漫画以外の活動も詳細に解説。執筆者=村上隆石野卓球藤子不二雄A深沢七郎タモリ細野晴臣宇川直宏長嶋有など。

過去の原稿の再録(竹熊健太郎さん、金井美恵子さんなど)がなんとツボの押さえてることか。書くにあたって赤塚不二夫関係の資料、原稿は手当たりしだい読み漁りましたがセンス良い〜。新しいもので埋め尽くしてない、今年出す意味がちゃんとあるのがいいですね。

原稿は訃報を訊く前に脱稿したものなので、追悼の意味合いはありません。知ってからだったらまた少し書き方も変わったと思いますが、そのままになっています。それが良かったのか悪かったのかは今となってはわかりませんが、そのときの精一杯だったことは確か。

最近、前時代の先輩に対する尊敬の念がぶわっと沸くことがあります。知れば知るほど、私たちはなんて楽に自由を獲得しているのか。この自由は誰かの犠牲の上になりたっているんだ。その自由を駄々草に扱うことは、許されないことなんじゃないのか。お前達はそこまで厚顔無恥なのか。など思うことしばしば。つながって、生きている。という当たり前のことを忘れないようにしたいものです。忘れないけど。

赤塚先生おつかれさま。そして、ありがとうございます。あなたのおかげで私はずいぶんと楽になれておりました。「笑い」のない世界は真っ暗だ。