吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

文フリ×ゼロアカ×忙殺

珍しく土日に自宅で作業しているのでちょっとリラクゼーションも兼ねて日記っぽいことでも書こうかな。というか、ほんとはコミティアに行ってるはずだったんですけどね……。HTC*くんとことTAGROさんとこに行きたかったYO!あとばるぼらさんのTK Paper欲しかった。TKペーパーのネーミングは売り子をしているときに咄嗟に思いついたんですがいい名だよね!何より覚えやすいしね。

てなわけで基本、忙殺忙殺また忙殺。合間があれば調べモノをしていたいこれもすべてさらなる跳躍のための伏線。そう、人生と言う名の物語を統べるために今は伏線作業の明け暮れ。で、私はこの地味な作業をすぐに飽きてぶっちゃけたい気分になって、ぶっちゃけて最後にフッと消失するというクセというか趣味があるので注意。なんのことやらわからないと思いますが、自分にだけわかればいい話なので放っておきましょう。こんな戯言も言えない世の中はポイズン。

ゼロアカの興奮冷めやらぬ……てのは、佐々木敦さんのエクス・ポ日記からもうかがい知れる。

http://expoexpo.exblog.jp/8928242/

この「ゼロアカ特需」はいいたとえ。文フリはじめて行った人はわからないかも知れないけど、ふだんはもっと牧歌的。あれだけ鬼気迫る感じになったのはゼロアカ効果だと思う。エレガントさとはまったく無縁でガチンコだったわけだけど、もう何周かまわったところで逆に新鮮だったというか。自意識とかめんどくせー他人にどう思われたいとか関係ねー。ほとんど川口まどか先生の「死と彼女とぼく」状態ですよ。大島弓子先生でもいいけど。本当の姿で判断されてしまうこと。常時、閻魔様に申し開き状態。騙す部分を演出できないシンプルさ。そして、残酷さ。

ゼロアカ本ですが気がついたら自分のカートにほぼ全部入っててたぶん、その場で買ったか献本とかトレードとかした結果だと思うけど酔っ払ってて覚えてないや(笑)。ケフィア腐女子本に関しては私の周りの連中がみんな買ってたので敢えて買いませんでした。特に腐女子本のデザインを含めたデキは突出していたのではないでしょうか。同人誌と言うよりはムックのような印象で、このまま商業誌で特集組んでも大丈夫なくらい。実際、東、太田評が低いのにも関わらず、3位で売り切れたことからも読者に支持されていたことがわかる。
でも、二人とも残さないゼロアカの残酷さったらないですね!シビレます。でも、ここは数多のヒットを手がけた太田さんのセンスと直感、若手育成に情熱を燃やしすぎて精神的にも肉体的にも追い詰められている東さん、そして講談社の三つ巴が選んだわけです。必死感が違います。私たちは当事者でありませんから楽しんで評価を下せますが、向こうは血まみれになりながらやってます。このバカバカしくも狂乱に満ちた状態を私はとても好ましく思います。だって、美しいじゃないですか。かっこ悪いけどね!血まみれのあなたたちってとっても素敵!そういう加虐的なうっとりとした気分にさせてくれます。

脱落したことが果たして不正解だったのか、といえばそんなことはないわけで。むしろ、負けて勝つ連中もこれから出てくるでしょう。そして、「東×太田センスねーあいつらぜんぜん、わかってねー」と嘲笑するように突出してくる人もいるでしょう。第一、ゼロアカまだ終わってないし!なんかこれが人生の到達地点だと思ったら大間違いです。こんなことくらいで満足しているような人は10年以上続けていけません。継続は力なりなんですよ。あの人はどこ?にさえ出れませんよ、この程度じゃ。

承認欲求程度で満たされる人は幸せです。作り続けていくことの過酷さ、異常さにふつう人は耐えられません。結局、突出している人はどこか圧倒的に欠けている異能者です。常識の範疇で推し量ることができない故に不幸です。でも、そういう生き方しかできない人を私たちは愛してあげる度量を持つべきなのです。そのほうが、ずっと豊かだから。切り捨てるべきではない。薔薇がなくちゃ生きていけない。

こんな過剰な気分にさせられるのは悪くない。けど、これってほんっとかっこ悪い。こんな風に曝け出すのはみっともないと思うのが自然。だけど、そうせずには要られない。

http://d.hatena.ne.jp/BST-72-Chihaya/20081112

というわけで村上くんのエントリーを見ればわかるとおり当時の熱狂はうかがい知れる。これだけ個人的にドキュメントしてるのは感動的。

急に地下の喫煙所でした会話を思い出した。「声を出し過ぎて喉がガラガラだよ」「ばーか俺の方がもっと声だしてたよ」「そういえばそうだったよな。他の奴の声が聞こえなくなっても、村上の声だけは響いてたよ。だから俺もつられて、負けていられなくなったのかもしれない」

この下りとかマジ、やばいでしょう。何このラノベ脳!でも、ここで泣いたのも事実。この、一瞬をうまく掴み取っている感じ、計算してたらできない。胸がきゅんきゅんしましたよ。ほんっとかっこいいところが一切ないのにお前ら輝いてるよ。しかも、野郎が二人で抱き合ってるなんて見苦しいだけなのに脳内で美少年に変換されたからなー。これが腐女子スイッチなのか!世界を美しく見るためのフィルター装置!?新しい器官が開発されましたよエエ。感動をありがとう。

っと、冗談めかして書きましたが、実際、「最終批評神話」は同人誌としてひじょうにわくわく感のある良いデキでした。個人的な趣味の叩きつけ感って同人誌じゃなくてはできないわけで。メディアの特性と実にマッチした本だといえます。私にまったく予備知識がなくても、これは買ったと思う。秋葉で、文フリで、講談社BOXで、、、がすべて追い風になったかたちで、これが勝ち抜くのは順当だと感じました。他の人がどう思うか知らないけど。

ってなわけで、とりあえずざーっと思いのたけを書いてみました。まだ言い足りないので人気が出たら後編に続く……予定です!出なかったら、ここで打ち止めにします。書きすぎてもつまんないもんね。書くとしたら主に築井×雑賀ペア、藤田×井上ペア、ケフィアやずや×三ツ野ペアについて言及したいと思います。