祝!復刊。ロクニシコージ「こぐまレンサ」解説書きました
こぐまレンサ[完全版]/ロクニシコージ
『マンガ読んでる?』でも特集した「こぐまレンサ」が講談社BOXからいろいろな偶然が重なり復刻!影ながら復刻に尽力した甲斐がありました。2009年の今、いっきに一冊読むことではじめて分かる物語だと思います。まさに知る人ぞ知る隠れた名作なのです。当時、ヒットした(捕捉:当時、誌面ではグラビア記事など特集が組まれるほどの人気作)前作の「すべてに射矢ガール」で知っている人も多いかも知れませんが、これは知らないかも。なにせ連載時のページ数が少なくて。
また連載でやるには不利な内容(伏線張りまくり)だったというのも当時にしては早すぎた感が。今は単行本でいっきに読むというスタイルがポピュラーになってますからね。今こそ!特に当時を知らない若い読者になんとしてでも届けたい。あの時、見出せなかった「価値」が今なら見つけ出せると思うのです。
これが売れれば「すべてに射矢ガール」も復刻できるかも!?という期待も込めて。いろんな人に読んでもらいたいのです。
マンガ大好き、私が自信を持っておすすめする隠れた名作です。なにとぞ、よろしくお願いします。
「こっちの方スゴイ!上だ!」ではなくて、「これもあるよ」とそっと差し出すようなつつましやかな活動を心がけていきたいです。何かを「好い」と表明することが何かを相殺する行為であってはならない。「これしかない」の世界よりも「これもある」の世界のほうがずっと優しい。「これしかない」は択ぶこと、考える余地のない不幸な状態。そんな状態に「これもあるよ」と差し出せるような人に私はなりたい。宮沢賢治か。
状態は変わる。変わらないものはない。変わっていくものは、矛盾する。
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