吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

ブレインズ2回目終わりました

http://brainz-jp.com/vol4_lecturer/yoshida/

次回は10月26日どえす。よろしくお願いします。受講生が微増の予感なので確実に受講したい人は早めの予約が吉。せっかく来ていただいた方に席がなかったりしたら悲しくなるので。私が。きてよかった!楽しかった!と思っていただけるようにさらに頑張りたいです。やっぱどんどん受講生が減ったり、懇親会に誰も集まらなかったりしたらすっごい落ち込むからね……。今回、差し入れ酒もいろいろいただき、ほんとうに嬉しいです。もう少し、私に余力があったらつまみのひとつくらい作ってくるんだが……。おなかすくよね。とかいろいろ心配してしまうのでした。
自分でもびっくりしたんですが懇親会に生徒が全員参加!ってのが自分としてはめちゃくちゃ嬉しかったんだよね。だってさー月曜日だよ?ふつうのカタギの人間なら仕事終わって疲れまくってるはずじゃないか。それでわざわざ足運んでくれてるなんて嬉しいに決まってるじゃないか。こういうことにいちいち感動してしまうんだけど。ほんとーにこの機会を与えてくれた佐々木敦さん、そしてヘッズのスタッフには感謝です。プロジェクター壊れましたけど(笑)。次回はプリントすることにします。プロジェクターの内容が気になる人いたら個別にメールで資料を送るので連絡ください。ただし、編集しなおすのでちょっと時間をくださいな。

あと、フラリとやってくるマンガファンの方がいらっしゃって、あの内なる情熱にすっごいテンションあがるんですよね。オタク紳士からマンガファン、マンガ家、評論家まで幅広く集まってくれているのが私の授業の良いところだ。女性客がいるのもかなり嬉しい。なんで女性っているだけで心が華やかになるんだろうね。←頭おかしい

とはいえ、言葉足りないところも時間が足りず満足しきっているわけではないのです。もっと良くしたいんだよね。質疑応答で麻草さん(ユリイカ最新号を読んでね!)に突っ込まれたけど、24年組がアイドルだった話で「昔のマンガ家は顔出しまくってた」ってのは正しい。ただ、人気があっても顔を出している人と出していない人ってのはいるわけで、そこに「アイドル」意識を感じるってところまで伝えられれば良かったねー。それと安達哲の「女性の美の発見」なんだけど、一応、今回の流れだと「女性側が女性の美を発見」っていう話だったのでとりあげられなかったのです。ここはちょっと重要でもう少し掘り下げたいくらいなんだけど、やっぱ女の人って「女」を褒められないっていう感覚があったんですよ。みんな自分がお姫様になりたいので。だけど、ここのところ女性が女の子を「好き」っていえるようになってきたっていうところが面白いところ。相手を褒めることで劣等感を抱いている自分をカモフラージュするっていう感覚が昭和センスなんだけど、これはもうなくなった感じです。ほんとうに美しいものを男女問わず褒めれるというのが定着してきてるのは私はすごく気が楽なんですよね。この感覚を明示化した作品といえば「彼氏彼女の事情」だったりして。

で、言い忘れたのは「私が何故、現在の少女マンガをつまらないと思うのか」という話なんだけど、それはどうしても前衛精神なのです。今までにない表現をしようとしているものをいち早く褒めるのがサブカル的思考の役目。だとするとやはり昔の「少女マンガ」と呼ばれたマンガたちは境界を越え、壊す役目を果たしていたのです。けど、今の「少女マンガ」にはそれがない。また、少女マンガにそれを仮託しなくて済むようになった。ここが私がつまらなく思う理由です。良いものは誰にでも褒められるけど好いものは誰にでも褒められない。ならば私は好いものを褒めたいという考えです。だから、既存のルールを塗り替えようとする人を私は応援したいと思うのです。

そういう評価の仕方をしています。やはり、今までに「ない」ものを「ある」にして肯定してくれることは必要だと思うのです。私は「そこ」がやりたいのです。既知のものより未知のもの。新しさ、冒険を評価せず、決められた評価、正しさを反芻するなら誰でもできる。そんな風に思うのでした。