吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

新しいかたちの聴公会「たのしい音楽」スタート!第一回 声voice12月6日


http://www.dzumi.jp/info.html

第一回 『声 Voice』
「現代音楽」から「ノイズ」、「絶叫」から「囁き」まで
その道のプロをゲストを招き、1テーマを決め音楽をかけまくり、語ります。

日時:12月6日(日)16:00開場 16:30開演 料金2,500円(ワンドリンク付)
開場:吉祥寺Sound Cafe dzumi(0422-72-7822 お問い合わせもお受けします)
武蔵野市御殿山1-2-3 キヨノビル7F

出演:足立智美吉田アミ(+Sound Cafe dzumi 店主:泉秀樹)
ライブパフォーマンスもあります!ちなみに足立と吉田の共演は(たぶん)15年ぶり!

予約方法:前日までにCafe dzumi店内でお申し込みいただくか、メールにて受付ております。
*メールは event@dzumi.jp 宛てに、件名「楽しい音楽第一回」、本文「参加者氏名(フルネーム)、参加者数、電話番号」を記入してお送り下さい。

※ 尚、お送り戴いた情報は当イベント予約以外に使いません。

サウンド・イメージ研究所●〒180-0005 武蔵野市御殿山1-2-3 キヨノビル7F 0422-72-7822  JR吉祥寺駅南口より徒歩5分。焼き鳥や「いせや」、自然食レストラン「もんくすふーず」近く。1Fがスリアというヨガグッズ屋さん

★当日はご予約された方からの入場となります。
予約方法は、前日までにカフェズミ店内でお申し出いただくか、メールにて受け付けております。event@dzumi.jp宛に 件名「たのしい音楽」本文「氏名(フルネーム)、参加者数、電話番号」を記入しお送りください。

吉田アミ 音楽・文筆・前衛家。1990年頃より音楽活動を開始。2003年に「astrotwin+cosmos」で「アルスエレクトロニカ デジタル・ミュージック部門のグランプリにあたるゴールデンニカを受賞。文筆家としても活躍し、カルチャー誌や文芸誌を中心に小説、レビューや論考を発表している。著書に自身の体験をつづったノンフィクション作品「サマースプリング」(太田出版)、小説「雪ちゃんの言うことは絶対。」(講談社)がある。2009年にアーストワイルより、中村としまると共作したCDアルバム「蕎麦と薔薇」をリリース。また、ロクニシコージこぐまレンサ」(講談社)やタナカカツキ「逆光の頃」の復刻に携わっている。現在、佐々木敦の主宰する私塾「ブレインズ」にて、マンガをテーマに講師を務めている。http://d.hatena.ne.jp/amiyoshida/

足立智美 パフォーマー/作曲家。ヴォイス、各種センサー、コンピュータ、自作楽器によるソロ演奏、音響詩、舞台音楽など幅広い領域で活動し、ニコラス・コリンズ、高橋悠治坂田明一柳慧カール・ストーン、飯村隆彦、伊藤キム猫ひろしらと共演。またインスタレーション作家、映像作家としてもキャリアがあり、非音楽家との大規模なアンサンブルのプロジェクトもおこなう。世界各地のオルタナティヴ・スペースの他、ポンピドゥーセンター(パリ)、STEIM(アムステルダム)、ウォーカー・アート・センター(ミネアポリス)などで公演している。また2007年にジョン・ケージの『ユーロペラ5』の日本初演の演出をてがける。CDに足立智美『ときめきのゆいぶつろん』(naya records)、足立智美ロイヤル合唱団『yo』(Tzadik)などがある。http://www.adachitomomi.com

海外に行くたびに自分の声のパフォーマンスは他にはないんだなーと知り、ちゃんと伝承していかないとダメだな、と感じていた。最近では「アラザル」の論考で「吉増剛造の影響」と書かれていましたがそんなこともまったくなく。類似性が見られる、とかだったらいいんですけど基本的に私のパフォーマンスは異常でほかに例がないので、よく誤解される。かといって、音楽について批評する気もなく。なぜなら、自分の音楽について私はよく「分かっている」から興味がなかったんです。音楽を言葉で語る必要性が感じられないから音楽をやっているわけなんですが。

思えば2006年に『武満徹 (KAWADE道の手帖) 』に寄稿した「声をかけたのは誰か」書き、ほとんどそこで声については語っていた。

他にも2007年に「虹釜太郎presents 5時間耐久ライブ 吉田アミ編@円盤」通称5Hに出演した際にヴォイスコーナーでいろいろ音源をかけて説明したりもしていて、割と面白いものができそうだなあーとは思っていたんですが、具体的にどうするかとか考えられなかったんだけど、去年、足立智美さんと共演した際に話していて「ヴォイスのイベントをやりたい!」といきなりインスピレーションがばーっと沸いてきたのでした。とはいえ、ブレインズも決まって身動きが取れず……。茫洋と日々は過ぎていったのでした。やる必要性を感じつつも。

今年6月にアーストワイルのジョンと座間さんに会った際に『蕎麦と薔薇』に寄せたテキストの評判が良いと知らされました。今まで文章を書く人だとは海外ではまったく知られていなかったこともあって、反響が大きかった。もっと文章も読みたい!という人がいるということで、いっちょ何かするかなーというよーな流れの中、音楽批評が海外ではあまりないらしいと聞いた私はアーストワイルのサイトで「声をかけたのは誰か」文章を元に長く書き直したものを翻訳して発表しよう!みたいな話になったりして、その流れでズミで聴公会やりたいなあとか話していたのでした。日本では音楽批評がさかんなので、いろいろあって、近年では北里義之さんの「サウンド・アナトミア 高柳昌行の探究と音響の起源」や佐々木敦さんの「即興の解体」などが発表されている。しかし、それらの多くは翻訳されていない(ハズ)。じゃあ、どうせ子宮で考えるヴォイスとか、アーティスト様なんて単なるキチガイだと思われているだろうから私がまともに書いてみるか、という心境にやっとなった。

足立さんが9日から海外に行っちゃうということで急遽、12月6日に決まりました!足立さんとは90年代によく共演していたもののここ15年くらいまったく共演していないという面白い組み合わせ。たぶん、このあとまた15年くらいやらないかもしれないし、いや、一生やらない可能性大の組み合わせなのでぜひとも着ていただきたい。足立さんの出国記念パーティでもある感じにしようかと。この日は文学フリマもありますが、文フリ後に足を運んでくださったらうれしいです。

とにかく、ズミは音がいいため聴公会にはもってこい。また、貴重な音源がごろごろ転がっているのと、店主の泉さんの知識がすごい。90年代はへんな音楽がどこでも簡単に手に入れることができ、日本盤もかなり出ていたのですが、そういった音源はいまや高額に取引されていて、若い人はまず、聞けない。レコード屋もばんばん潰れましたしね。私は音楽に限らずだけど、ネット前夜の文化はほとんど、継承されていないという状況に危機感を感じている。なので、自分たちのルーツである音楽、影響された文化をきちんとリファレンスしていきたいな、と思っています。
足立さんとまともに声について語り合ったことがなく、彼がどう考え、どのように声と出会っていったのか聞き出したいと思っています。ちなみに足立さんは、トモミンの製作者でもある。http://www.adachitomomi.com/j/a/tomomin.html 一楽儀光、コーネリアス想い出波止場なんかが使って話題になったアレですよ!

日本で当分、ライブやらないので足立ファンはぜひとも足を運ぼう!はっきりいって、一気に音楽聴きまくれるからお得です。知らない音楽を知りたいけれど、どこから手をつけていいか分からないと嘆くあなた!そんなあなたのためのイベントです。次回はまだ、未定。とりあえず、この第一回、ぜひとも来てください!足立さんと私が活動し始めた頃の90年代のオルタナティブ音楽シーンの一端を知ることができるはず!貴重音源も持っていきます!初心者は気軽に音楽を楽しむ感じで来てほしいですが、ヴォイスを研究している&したいと思ってる人は、要出席!

よろしくお願いします。