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知らない誰かの夢を見る

夢日記

誰か知らない人になる。あきらかに自分の中にはないメンタリティ。俯瞰して見ていたり、憑依してみたり。
その人は17歳くらいの女の子で義理の兄がいて家系がゴージャスで小さい国のお姫様らしい。兄のことが好きというか身近な異性として意識しているっぽいがあまり相手にされていないようだった。肝心の兄の顔はぼやけているが大層、ガタイがいいようだ。それとも少女がとびきり小さいのかも知れない。
少女としては顔とかどうでもいいらしいので顔を極力見ない視線で、大体、その兄の腕のあたりにまとわりついているだけらしかった。まとわりついた腕はなぜかふわふわしていた。ぶっとい猫の腕みたいになめらかだ。もしかするとその人は猫なのかも知れなかった。顔を見ていないのでわからないけれど手触りはそっくりだ。

その女の子の周りには兄弟と従兄弟しか同世代の男子は居ない。学校へは通わなくてはいけないはずだがめんどくさがって行こうとしない。閉じた世界で近親相姦的な雰囲気を楽しんでいる。実際、兄が「おまえと夜どこかへ出て行ったらまた、セックスしなくちゃいけなくなるからイヤだ」と、クリスマスの祭りに誘ったら断られたのでそういう仲らしい。少女はあまりショックを受けていない。
少女はそのまま一人で屋敷を抜け出して、丘の上で町を見下ろす。町の向こうでパンパンと音がなって夜空に白い花火が打ちあがる。それはシャンデリアに似ている。傘のようになった火がパラパラと音をたてて地表に落ちていく。その隙間を放たれた白い鳩が行き来する。
あまりにも幻想的で美しいので驚嘆する。
少女は携帯のカメラでその様子を撮る。何枚かシャッターを切って誰かにメールで送るつもりらしかったがそれは誰かわからない。あながち先ほどの兄に送るのかもしれない。わからない。
足の裏にははっきりと丘の草の感触がある。夜露に若干、塗れている。クリスマスなのに寒くはない。人はぽつりぽつりと丘にいる。町はもっとにぎやかだ。
丘を降りて行く。
降りていくと火の粉が近く降り注いで来て危ない。気付けば何故か右手に蝙蝠傘を持っていてそれをさした。パッと開いて火の粉をよけながら坂を下る。傘をくるくる回す。回していないとそこから火がついてあっという間に燃えてしまう。それでも傘には無数の穴が開いた。
丘を降りたところでさした傘を見上げると夜空のそれと同じように隙間から星がまたたくので傘を閉じたり開いたりして空を見上げる。傘はその場に置いていく。夜空もその場に置いていく。

学校の同級生らが中華料理屋でクリスマスパーティーをしている。七面鳥ではなく北京ダックを食べている。私は彼らに「今日は学校終わったらクリスマス会だったのにあなたは休んでバカね」とたしなめられる。そうはいってもその輪の中になど入りたくないと思う。くるくると気を使いながら回すターンテーブルに盛られた食事はとうにつきている。醜く食べ散らかしたり残したりした皿を見て私はそのグループに属さなかったことに満足している。おなかはすいてはいなかった。まったく冴え冴えとして澄み切っていた。
外に出るともう、昼で、私はその足で、国の国宝が展示されている博物館に行く。
すると従兄弟たちがそこに居て、一緒に展示を見回ろうというのでなんとなくついていく。
古ぼけた椅子を見て二人がはっと息を飲む。これは昔、うちにあった椅子だよと言って二人は口々に嬌声を上げて、かわるがわる椅子に座る。
やんごとなき人の家の家具はこうやって博物館などで展示とかされてしまうんだなーとぼんやりと思う。
よく見ると二人はよく似すぎていた。双子?右はカールで左はストレートの金髪と銀髪で王子様のような格好をしている。二人で向かい合って座った椅子の上。向かい合った鏡のようだと思うが、よく見ると球体間接のお人形さんであった。どうりでおかしな印象だ。