吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

寄稿しました!ユリイカ2007年 7月臨時増刊号 総特集*大友良英


装丁 松本弦人

【対話】
[音] その音は、どこから来たか? / 大友良英×ジム・オルーク
[衣] そろそろスーツもありかもしれない / 大友良英×カヒミ・カリィ
[食] ワールド美食ツアー 思い出の10食! / 大友良英×菊地成孔
[住] オフサイトをめぐって/大友良英×伊東篤宏×Sachiko M×宇波拓

【インタビュー】『音の海』 という体験/大友良英×細馬宏通

【アルバムエッセイ】大友良英の極私的昭和平成史写真館/大友良英

【エッセイ】
大友良英を追い続けて / 沼山良明
大友さんのこと / 浜田真理子
南無大大友菩薩峠抄 / 山本精一
信用してる人 / 飴屋法水
「記録なき記憶」 から 「記憶の記録」 へ / 青山泰知
私信のための覚書 / 宇波拓

【拝啓 大友良英さま】
モントリオールより / マルタン・テトロ(訳=巌谷薫)
大友さんへ。 / 魚喃キリコ
離散とスーダラ 大友くんへの手紙 / 平井玄

大友良英論】
粗暴なる美の担い手 / 岸野雄一
静寂の音楽、秘密のノイズ/デヴィッド・トゥープ(訳=野中モモ
どう抗おうとジャズからは逃れられない / 沼田順
映画には音楽など必要ない / 樋口泰人
記録と記憶のアーカイヴ / 畠中実
音響的即興を巡る言説 / 杉本拓
東京で。チャイニーズ・レストランで。ターンテーブルは今も廻り続ける。/吉田アミ
「ONKYO」 と 「OTOMO YOSHIHIDE」/吉村光弘

【マンガ】大友良英 vs マンガっち西島大介

【特別掲載】大友良英自筆譜面徹底解体/解説=大谷能生

【資料】ディスクで辿る大友良英の歩み selected discography 181/編=野々村禎彦

 というわけで、私は「東京で。チャイニーズ・レストランで。ターンテーブルは今も廻り続ける。」を寄稿しました。90〜00年代にかけての大友良英の音を解体し、字として再構築したものですがそれを論考と呼ぶのか?記録と記憶と記述の間で幻聴が轟く。

 というものです。インデックスみると「お手紙」系が多いですね。私も最初「大友良英への1000字ラブレター」とか「大友良英への最初で最後のラブレター」(!!!)とかにしようかと思って書き出したんですが、どうも違うなーとかうだうだ逡巡しまくり続々と珍妙なものになり試行錯誤の上でこんなにました。意識したのは音を正しく言語化することと、新しい音を聴いたという衝撃をどうにか伝えたかったのでした。文章から音が聴こえる、聴いたことのある人ならわかるし、これから聴く人にも興味がわくようにという祈りをこめて。

 あと、これ書いていたとき思ったのは音楽家というのはきっと、人生生きてから死ぬまでにたった一曲の音楽をずっと演奏し続けて、死んだときにその曲が鳴り止むんだろうということ。90年代の大友さんの曲のアグレッシブさから一転して静寂へと歩み寄るとき、一つの曲調の変化による美を猛烈に感じます。最高のカタルシスが待っていた!たー!たー!そして、そのあと音楽がなりはじめる。破壊から生まれ歩みよりまたハーモニーが生まれる。さて、この続きは何処へ行くのでしょうか?