吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

このマンガを読め!〈2009〉発売されてます!

このマンガを読め!〈2009〉

一回、さっくりとだけ紹介しましたが「このマンガを読め!〈2009〉」発売されております。なんだかんだで3年連続アンケートに答えております。私がマンガについて本気で行こうと心を決めたのはこのアンケートで「ハンパなことしたくネェ」という強い思いからです。たいして数も読まず適当に流し、これが良いなどという責任のない判断だけはしたくない。ここに受け手2.0(書いてて相当恥ずかしい)を見よ!との意気込みがあらわれております。

 そして、今年の「このマンガを読め!」ですが、ふりきったようにオモシロイ!表紙が山上たつひこというのも自社からリリースしてる作品はオモシロいんじゃボケ!という吉田保編集長の心の叫びが聞こえてきそう。こういった問答無用に「良し」とする精神とアンケートで平等に作品を選ぶ姿勢がイイカンジに調和していて、「このマンガがスゴイ!」とはまったく違った切り口になってます。2008年版で導入されたベスト入りマンガの1話だけ試し読み!も作家のコメントも付いて一つの完成形になっているのと、「モーニング」の編集長インタビューも読み応えがあった。また選者たちの意識の変化を知ることができるのもこのベストの醍醐味。呉智英さんのアンケートに浜田ブリトニー「パギャル!」が入っているのなんて事件ですよ。誰も指摘しないけど。一体、この一年に何があったの!?気になって仕方ない……。

 試し読みがあるので、新しいマンガを探している人にはもってこいだし、各人のアンケートを熟読すれば思わぬ発見がある玄人にも楽しめる一冊として、太鼓判が押せます!もちろん「アレがないコレがない」はあるけどね。それはどんなものにもあるものだ。雑誌は「完成」を目指すより「経過」を「まとめ」「伝える」に特化したほうが今の時代はイイカンジだ。

 特筆すべきは「スゴイ!」が作家よりなら「読め!」は読者よりなんですよね。この徹底さも、2008年度版の迷いが吹っ切れたカンジ。作家インタビューが山上たつひこのみですからね……。今年、押さえておく作家とか考えてない。一週まわった感じです(笑)。個人的には先入観があって手に取ってなかった末次由紀の「ちはやふる」を入れなかったことが後になって悔やまれます。今年ダントツにオモシロかった少女マンガはコレだと降参してもいいくらい面白いマンガでした。万人にすすめられます。この辺のマンガ話は今年、別サイトに書く予定でおります。こちらも決まったらお知らせします。