吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

男の編み物(ニット) 橋本治の 手トリ 足トリ/橋本治

 この本は、セーターなんか編んだことのない男性にセーターの編み方を教える本です。

 だいぶ前から本著の存在は知っていたのだけど、ひょっこりこないだできたサブカル古本屋に売っており、友達の編み物マニアにプレゼントしようと思って買った。

 私といえば、小学生時代一時期、編み物部だった時期があったものの、生まれながらの不器用さ&家庭科2という驚異的な手芸類に対する苦手意識まるだしで現在にいたる。未だに女子らしい遊びや趣味が根本的に苦手。どっちかっていうと男子の好きな趣味や遊びが好きなのだ。なので、これは男子のもの、女子のものというようなカテゴライズ事態が疑問。青が好きな女子もいればピンクが好きな男子がいたっていいじゃない。妙な固定概念にとらわれて自由な発想ができないなんて不自由すぎる。

 知ってるだけじゃだめ、やり遂げなきゃだめ、やり遂げるためには知ってなきゃだめ、という、別にメンドクサイこともないけど、表現だけはメンドクサイ方針に、この本は貫かれております。


 そんなことと関係あるようなないような本著である。私なんかは女の作った編み物というと小学生時代の同級生が自分の髪の毛を編みこんで作った怨念セーターを片想いの相手にクリスマスには間に合わずバレンタインデーに渡していたその姿を思い出すくらい、編み物に対して好意的な印象がなかったのだ。しかし、先に登場した友人の編み物マニアが非常にセンスのいい編み物をしていて、編み物をする人間がセンス良ければヤバイものじゃなくってセンスの良いものができあがる!と至極まっとうな結論になった。

 というわけで、この本のグラビアがすごいので友達に渡す前に全部、スキャンした。こんなセーターなら、着たいよ!モデルも当時の時代を反映しているよ! 著者の橋本治もちろん野坂昭如とか上田三根子とか糸井重里とか!

 本著の最大特色は、根がいい加減な人間でも努力次第でなんとかなるもんだという、希望的楽観主義に貫かれているということであります。
 希望のでてきたところで、それではまいりましょうか。





※引用部分は前書きからです。強調部分は私です。