吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

中村としまる×吉田アミ「蕎麦と薔薇」リリース


http://home.att.ne.jp/theta/ny-jazz/erst_056.html

 N.Y.の老舗インプロ・レーベルアーストワイルより中村としまるとのデュオCDがリリースされました。日本での発売も間近だと思います。でも、8割くらいは海外で売れてしまうので、あんまり入ってこないと思うが。私のところにも献CDが入るのでイベントやライブで手売りします。

 Sachiko.MとのユニットCOSMOS「Tears」が2002年に発売、2005年にChristof Kurzmannとの「a s o」が発売されて以来なので、アーストワイルからCD出すのは久しぶりといえば久しぶり。っていうか、そんなに経ってるんだ。唖然。

 ジャケットのデザインは「nu」や「エクス・ポ」などでもお馴染みの戸塚泰雄くん。今回もデザインアイディアなどいろいろ出して楽しかったです。

 音楽に詩はない。感情がない。ならば、あえて「文字」をクローズアップ。CDには蕎麦×薔薇テキストが付属されています。無関係な情景が音の中で化学反応を起こし、世界が瓦解するさまを描きました。そして、それがほとんど日本で流通しないで、海外で翻訳もされずに日本語のまま出すという超、不親切さ!ではいけないので、きっちりデザインし、なんかよくわからないけど、カッコイイ!みたいな、誤解を孕む作品になっています。相容れない他人とのセッションの無限の可能性と絶望。歩み寄りと境界線。相違と同意。そういうものがタイトルに表されています。

 デザインはぜんぶ見ないとよくわかんないカンジになってますね。ぜひとも手にとって見て欲しいものです。買え。怠惰なくせに何かを得ようなんて虫が良すぎる。その程度のものしか手に入れられません。でも、それもその人の択んだ人生ですからどうだっていいんだけど。

 つーわけで、今年はあと1枚アルバムが出ます。ある人の写真と言葉をジャケットに使いたいので、交渉しなくちゃなーと思いつつまったく手付かず。そろそろ動かんとー。そのまえにとあるマンガのイメージアルバム用の曲を来週いっぱいで作る予定です。久しぶりに曲が作れるのは楽しい。めちゃくちゃ時間かかるけどね。