吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

ふと気になって

 最近書いた文章(『マンガ漂流者(ドリフター)』第8回:「象徴」と「暗喩」を描くマンガ家・鈴木志保【後編】|前・中・後編にわたって鈴木志保を吉田アミが大検証。最終章の今回は、代表作『船を建てる』をめぐる考察。7/7に最... - 骰子の眼 - webDICE)の文字数をカウントしてみたら約1万字あった……。しまった、長すぎる……。ウェブでこの分量はないよな。そして、WebDICEのデザインが3カラムで読みにくい!字が小さくて読みにくい!画像もっとでかく!RSSで配信しろ!などなどの意見をいただいてるので伝えておきますが、たぶん、直らないと思います。力強く伝えるしかないでしょう。

 次回はもう少し、段落を分けて読みやすく工夫していきたいです。連載更新のたびに進歩していく「まんドリ」……。何が正解なのか暗中模索です。ウェブ連載だからできるこのイージーすぎる展開。気まますぎる!というわけで、こぼれ話などはこちらでしていこうかと思います。

 ひさうちみちおの『オシッコ愛のくらし』と『チョコレートのしあわせ』がものすごく好きなんですが、そんなことを言ってる人とは今まで会ったことがありません。むろんネットで検索しても出てきません。この連載はネットに載ってない情報を書く、過去の作品の発掘をテーマにしているので、出合わないのは当たり前。でも、潜在的にけっこうな数いるはずなんですよね。言葉にしてないだけで。ネット直前にブレイクしてネット以降になりを潜めた人たちはまったくと言っていいほど忘れ去られている。ぼくらは健忘症過ぎる(by.仲俣暁生)。

 サブカル的思考の人は言葉にしないので、作品が次の世代に受け継がれない。サブカルは40過ぎたら欝になると吉田豪さんがおっしゃられたそうですが、もうこれは真理で私も以前人と話していて「なんで秋葉では殺傷事件が起きるんだろう、オタク的思考の人は何で人を殺すんだろう。そう考えるとサブカルは人を殺さないからエライよね!」と思った直後、ピーン!ときて「だから自殺するんだ!」と結論に。まあ、これは極端な話ですが、言葉にしないと人は過小評価されていると感じ、疎外感を感じてしまうようです。やんなっちゃうよね。

 最初に「声をかける」ということを意識してる。私の連載をきっかけに昔を思い出したり、当時を知らない人が知らなかったことに興味を持ってもらえたり、酒の肴にしてもらえればうれしい。何処かへ行ってしまった誰かがまだこの世にいると信じて。むしろ自分が危うくあるわけですが、こういう状態だからこそ分かってきた部分も多いし、何も根拠のないまっすぐゴー的精神は危ういときにこそ、響くね……。と他人事のように思考が乖離してしまいます。

 とりあえず今のところ週5〜7万字ペースでストックも含めてかなり書いている。やればできるもんだな。原稿用紙何枚分?まあ、情報まとめてるだけだからできることでもあるのでなんともいえない話ですが。実質そっから使うのは1万弱だから、無駄打ち減らせばそうとう書けるんだな、自分。毎日、めきめきと作業効率が上がってることを実感してます。ここが停滞するとまた一気にやる気がなくなったりするんだろう。気をつけねば。まだまだ越えねばならぬ壁は限りない。