吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

タナカカツキ原画展

2007年7月21日(土)

日程: 7.17(tue)〜7.28(sat)
場所:銀座 ASK?

「マンガ家タナカカツキの原画展を開催いたします」
そんな告知がしたかったです。
「マンガとアニメーションの原画を展示しましょうよ」
そんな打ち合わせが、作家とギャラリーの間でもなされました。
しかし作家から送られてきたのは、大量のマトリョーシカ
1体1体塗られた入れ子人形たちの愛らしい表情は、確かにタナカカツキ直筆です。
躍動的で生々しいタッチは、原画の「原」の部分を十分に感じさせます。
しかしマトリョーシカ。なにぶんにもマトリョーシカ
これを原画と呼んでいいのか。むしろこれぞ新時代の原画の息吹なのか。
タナカカツキによる、マトリョーシカを使ったアニメ「マトリョニメ」と
その原画としてのマトリョーシカたち。
引きこもりよろしく入れ子状になった自己の奥深くよりお送りいたします。

                        テキスト 伊藤ガビン

 今、気がついたんですけど28日までだったんですね!!!なぜか、私は21日までだと思い込みしかも、その日トークショーがあるということになぜか気がつかなかったという、うっかりぶり。なんたるうっかりなんでしょうか。
そのおかげで告知ができました。みなさん、是非、行きましょう!

 伊藤ガビンさんのテキストが秀逸。すごく面白かった。
絶対、アニメ史には反映されないだろうというほど、独自の方法と解釈によるアニメ方法論は(論という言葉さえも、ひょいと逃げちゃう)ポップさはたまらない人(私)にはたまらないものが。世界の解釈がマトリョーショカって!?入れ子状になって展開して、動いていく…。ね?書いても意味わからないでしょう。でも、なるほどなーと納得するんです。確かに世界はマトリョーショカだと…。
 また、原画そのものの意味を問い、今までにない視点が提示されていている。ココは前に久里洋二の展示も観たギャラリーだったんですが、いい展示が多いです。場所もいいし。みなさん、やっぱり行きましょうー。

 私の本の装画は白黒で線の美しさを強調してるのですが、カツキさんの使うビビッドでアシッドな色使いはほんと、テンション上がる!!!!落ち込みがちな人も、元気もらいに行きましょうー。

 何で、自分の本はモノクロかというと、価値観が一個しかないからです。結局、本の中で価値観の多様性をやるには限界があるんだよね。神様は一人しかいないという心元なさ。でも、実は文字の色が微妙な色なんですよね。気がついた人いないから書くけど。ココア色ではないですが曖昧さとシャープな印象を受けたとしたらそれはデザインの功績です。優れたデザインは言いたいことを感じとして明確に伝えれるものなのです。とかなんとかもっともらしいことを書いておく。