吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

私もまた、「少年」ではあったのだ。

 幼い男性という意味での、いわゆる少年ではなかったけれど。少年と少女とを隔てるものはどこにあるのだろう? これはことば遊びにすぎないかもしれない。だが、男性は少年にしかなれないが、女性は少女であると同時に「少年」にもなれるのではないかという思いがある。「未生のもの」という意味においては。

 (茂田真理子「タルホ/未来派」)


 やはり著者の茂田真理子さん自身が論文を書く上で、タルホに深く共感しつつも自分が女性であることで、「自分自身」としてタルホと向き合えないでいた葛藤のこととか、いやそうではない、「男性/女性」という対立で考える必要は少しもないのだ、それ以前の未生の存在としての自分も確かに「少年」ではあったのだ、と書いてられたその部分を読んで、ああー、そうなんだと。

 (鳩山郁子インタビュー/INTERREST)