吉田アミの日日ノ日キ

吉田アミが書きました。

こどものもうそうblog | 不買運動を巻き起こした問題の書『アシュラ』復刊!

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自慢だが、私はアシュラを持っていた!豪華本B5サイズで。きいたことない出版社のやつで表紙は赤のマーブル模様。同じシリーズで滝田ゆうの作品も刊行されていた。あれってどこの出版社の本だったんだろうと今調べたがよくわからなかった。
多分、10年近く前に吉祥寺の古本屋で購入したのだ。そして、その古本屋では何故か、滝田ゆうやアシュラが大量に売られており出版社が潰れたので安く大量購入したんだろうなと勝手に思っていた。アシュラが手に入らないマンガだというのはそのときから通説だったので、こんなに気さくにお安く買えていいのかしらん、と思った記憶がある。
あれは何だったんだろうか…。夢?

で、なかなか手に入らないマンガだからということで、友達に貸しまくっているうちに誰に貸したのかわからなくなってしまった。そういうマンガがうちには多い。いいと思うとやたらと薦めたくなる性分がにくい!今ならこうしてプロクのネタにするに留まるのだが…。もし、これ読んでる友達でカリパクしてるよ!という人がいたら返してください。私もなんかいろいろ借りてるので申告してもらえれば返します!最近、本棚の整理をして作家別に並べなおしたので、マンガの様子がよくわかるようになりました…。

んで、アシュラですがカニバリズムなどセンセーショナルな描写が話題でありますが、描いているのはジョージ秋山先生ですから単なるホラーではありません。日野日出志先生の毒虫小僧などにも共通しますが異形の者の悲しみが描かれています。赤ん坊少女タマミでもいいです。非モテ主義者の人には是非、読んでもらいたい!と勝手に思います。泣くと思う。私は泣いた。むしろ、全米が泣くよ。泣かないか。非モテ主義じゃなくてもマイノリティであるという自覚のある人は妙な読後感を味わうことになるでしょう。妙っていうか、共感か。 現代のホラーに足りない要素です!悲・哀!非・愛!

アシュラと一緒に服毒じゃなかった併読をオススメするのは山岸涼(ほんとは二点)子先生の「鬼」です。飢饉の口減らしとして、穴に捨てられた子供たちが穴の中で互いを食らい合い鬼と化し成仏できない魂が現代の悩める若者とリンクして互いが互いを癒し、一歩を踏み出す話です。たった一人で悩んでいても解決はできない、自分とは違う考えの他者がいるから、新しい切り口、考え方、自分では思いつかなかった解決法がある!という話だと思ってます。