ああなんてくだらない。
世界はぼくを愛さない。
すべて神様が決めた事。
ぼくが選択できる余地はない。
ぼくがいくらあがいてもこれはすでに三千年前に決定されていたことをなぞるだけ。
なんて不毛なんだろう。
なんてさみしいのだろう。
ぼくがいる意味なんてあるのだろうか。
ぼくを愛さないのはなぜだろうか。
ぼくはそんな世界を愛さない。
ぼくはぼくを愛さない世界を憎む。
そんな世界は木っ端微塵に粉々に砕け散ってしまえばいいのに。
ああまた世界がぼくを迫害する。
世界の真実を暴こうとするぼくを世界は排除しようとする。
ぼくは絶対許さない。
みんながめんどくさそうにそっぽを向いたって世界にぼくは対峙する。
立ち向かう。
意気地なしになんてなりたくない。
世界はひどい。
世界を許容するのは怠慢だ。
世界そのものが疑問だ。
世界はそこにあるのだろうか。
世界はそんなに素晴らしいものなのだろうか。
ぼくを排除する世界が素晴らしいわけがない。
こんな世界はつまらない。
世界は醜い。
世界は寒い。
ぼくを排除するから。
なぜ、黙って全部肯定してくれないのだろうか。
なぜ、一言愛してると言ってくれないのだろうか。
なぜ、ぼくを認めてくれないのだろうか。
世界はぼくが欲しい言葉をくれない。
ぼくはぼくの世界が憎い。
それは世界がもともと醜くゆがんでいるからだ。
だから、ぼくは世界に期待しないことにしたんだ。
ぼくが世界に期待しなければ、世界がいくらぼくに冷たくしたって、ぼくは全然、平気だ。全然悲しくなんてない。そこに心がなければ涙もでない。傷つかない。ぼくは傷つきたくない。傷ついたら死んでしまう。傷ついた事を絶対、認めたくない。ぼくは強い。ぼくは美しい。ぼくは正しい。ぼくはぼくであるためには世界の言葉を聞いちゃあならない。聞く耳なんて持っていない。耳を塞ごう。ぼくがぼくであるために。
その言葉を聞いていた神様は一言「甘えるな」とだけ言い残して唐突に、その世界を終わらせたので世界には何も残らなかった。0.5秒熟考して、まてよ、と思い、神様はその世界は一つの花に生まれ変わらせた。単なる気まぐれだった。いいにおいの極楽に咲く一つの小さな小さな花が咲く。花の中に埋もれるようにひっそりと咲く。
彼の言葉は意味はなくてもいつまでも咲くだろう。
そんな風に生まれてきたものに意味を見出すのは人間の愛だけだ。